モロッコ:9万人の子供が身元不明
2019年11月12日付 al-Quds al-Arabi 紙


■9万人以上のモロッコ人子供が身元不明

【ラバト:本紙】

モロッコ人権担当相のムスタファー・ラミード氏が下院に提出した報告書によれば、出生証明書を持たないモロッコ人の子供の数は2018年末に91,747名に達した。

報告書によれば、この子供たちと家族らは、自身の身分証明書を持たないため、教育や衛生などの基本的な権利を享受できていない。

同氏は、これは違法な婚姻や未報告の出産、両親の責任感の欠如によるものだと述べた。

報告書によれば、ラバト=サレ=ケニトラ地方はこの問題に関しワースト数値を記録しており、28346名が(出生)証明書を取得していない。それに続くフェズ=メクネス地方、マラケシュ=サフィ地方においては、それぞれ15510名、1485名の子供が身分証明書を保持していない。

この憂慮すべき数字に関しモロッコ政府は、父母に対し市民登記台帳に自身の子供を登録するよう奨励する二つの全国キャンペーンを実施した。

これらのキャンペーンは、子供だけでなく、成人も(新規登録の)対象としている。そのため、9370人の証明書を持っていない成人が登録された。

モロッコ国務大臣は昨年10月、違法な婚姻によって生まれた子供の登記を奨励するよう、州政府に対し厳格な指示を行った。

これらの新しい措置は、出生登録に伴う困難を軽減するために、両親の承認手続きを簡略化することを目的としている。

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( 翻訳者:二瓶恵理子 )
( 記事ID:48045 )