イラク:南部古代都市・湿地帯での干ばつ問題
2022年09月19日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■イラクの湿地帯を救え・・干ばつに立ち向かう幅広い運動

【バグダード:本紙】

干ばつがユーフラテスの地を恐怖に陥れ、人道上の大災難を警告

イラク南部の湿地帯で前代未聞の干ばつが記録され、その結果、数百の家族が新たに避難民となった。家畜や農産物の被害に加えて、懸念している多数のイラク人を運動に駆り立てたた。その中には、活動家やブロガーがSNS上で広範囲に「イラクの湿地帯を救え」の表題のもとに、運動を展開した。

国連の教育科学文化機関(UNESCO)は2016年7月17日にウル、エリドゥ,ワルカーのような古の都市に近接した古代遺跡に追加して、湿地を国際自然保護の世界遺産のリストに登録することに合意した。

今年の初めより、干ばつがこの国を襲った。その結果、チグリス川・ユーフラテス川の交わるところでの水位の後退が起き、ダム建設と支流の流れを変え、それがイラクへの流入を妨害するというイランとトルコとの水に関する政治問題になった。こんにち、イラクの湿地は、何十年もの間、専門家が最も大きな問題として指摘してきた干ばつ問題が悪化する状況下、生存のための深刻な課題に直面しているように思われる。何故なら多くの県の広い面積を占めている水表面の水位が後退しているからである。そして湿地は、その周辺に数万人のイラク人が集まる様々な多くの町や村を構成する肥沃な生活環境の源であると考えられている。

明らかな避難

干ばつのために湿地帯からかなりの数の家族が避難していると最近伝えた。彼らは、農業を含む水牛や家畜の飼育で生計を立てていたからである。

イラクの活動家たちはすべてのSNSを使って政府を動かし、湿地帯の家族を支援する運動に乗り出した。以前、イラク議会の水資源委員会の報道官であるナーイブ・アーディル・ムフタールは、3人の大統領に文書によって近隣諸国に、諸国間の水資源配分を規定している国際合意や協定に参加するよう促すことを要求した。

そうして彼は,紙上声明で水位減少による悪影響に対する処置による解決の必要性と、最も重要なことは、特にイラク中部と南部地域での汚染源の上昇と砂漠化面積の増大に加えて特に湿地や村の住民の都市への家族の避難の増加であることを言明した。さらにムフタールは、魚の養殖の停止や園芸のための旧式な灌漑方式の変更を通じて水資源の消費をコントロールすることに責任を持つことが最も大切な対処方法であるとも述べた。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:廣瀬治基 )
( 記事ID:48315 )