トルコ文学:サバハッティン・アリの未公開写真展『愛しのアリへ、私の心のフィリズ』開催
2019年12月11日付 Hurriyet 紙


ヤプ・クレディ75周年記念展覧会の一環として準備された『私の愛しいアリへ、私の心のフィリズ』という写真展が開幕した。

サバハッティン・アリの、自身の所有物から更に以前に公開されることのなかった写真、ペンをとった各種の手紙からなる展覧会は、ヤプ・クレディのボモンティアダにて芸術愛好家の歓心を得ている。

展覧会は、作家のサバハッティン・アリが観光したありとあらゆる都市で撮った写真の数々とともに来場者が1930年代のトルコを窺い知ることのできる機会を提供している。

オープニングセレモニーに参加したサバハッティン・アリの娘であるフィリズ・アリ教授は、「この展覧会で私の父が撮影した写真の数々を見ると、自分の人生がまるでドキュメンタリー映画であるかのように目の前に展開します。この数々の写真のお陰で私の父の事を決して忘れることはありませんでした。私の父が亡くなってから後、私は全ての子供時代をこの写真を眺めながら過ごしたのです。」という表現を用いた。

フィリズ・アリ氏は、展覧会における全ての写真にひとつの物語が存在しているという事、また写真の数々を見るにつけてその瞬間のことを思い出したということを引き合いに出しながら、「私の父が撮影したこれらの写真の数々のお陰で1930年と1940年のアンカラ、イスタンブルそしてアナトリアを私たちは目にするのです。この写真で私たちが目にした多くの場所は移り変わりました。」と語った。

展覧会のキュレーターであるセヴェンギュル・ソンメズ氏も作家の家庭生活を映し出すことを目論んだと語り、「展覧会における私たちの主要な目的は、サバハッティン・アリが非常に重要な知識人であるという以前に一人の亭主でありそして父親であるということを提示することであり、娘とその妻との間の関係を、その温もりのある家族の生きざまを提示することでした。」と語った。

展覧会『愛しのアリへ、私の心のフィリズ』は2020年2月29日まで開催される。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:48455 )