武漢のトルコ人34人ら救出に、軍輸送機派遣へ
2020年01月30日付 Hurriyet 紙
アンカラを飛び立つ軍用輸送機は救援機として改造され、中国からトルコ人を移送する
アンカラを飛び立つ軍用輸送機は救援機として改造され、中国からトルコ人を移送する

世界を席巻しているコロナウィルスの蔓延について、最新のニュースが入り続けている…。中国の武漢にとらわれているトルコ人34人、ジョージア人7人、アゼルバイジャン人7人、アルバニア人1人をトルコに移送するために配備された「コジャ・ユスフ」という輸送機が、エティメスグト軍用飛行場を飛び立つ。救援機とされた軍用輸送機「コジャ・ユスフ」でトルコに向かう乗客および乗務員は、特殊な衣服を着用する。これらの搭乗者は、輸送機から降りても14日間は隔離状態に置かれる。

新型コロナウィルスが蔓延している中国・武漢のトルコ人をトルコに移送する軍用輸送機が、カイセリ県から[アンカラの]エティメスグト軍用飛行場に到着した。

トルコ空軍所有のA400M輸送機は、カイセリ第12空輸送本部基地司令部を出発し、保健省によって計画された大救出作戦のもと、保健衛生チームおよび専用設備を載せて中国へ出発する。

救援機は、ウィルスが蔓延している武漢で生活し、トルコへの帰国を希望している国民を、保健衛生チームおよび伝染病専門家の同伴のもと、トルコに移送する予定である。

■保健相が本紙に説明

保健省は、中国の武漢に取り残されているトルコ人35人とアゼルバイジャン人10人をトルコに移送するための準備を完了した。隔離地域となっている武漢から移送される人々に関して、中国政府と諸々の折衝が行われ、必要な許可が下ろされた。ファフレッティン・コジャ保健相は、救出にあたって軍用輸送機を救援機に改造したと明らかにし、本紙に次のように述べた。

「我が国民には現在病気の兆候はないことが分かっている。しかしそれでも最初の衛生チェックは武漢の空港で対策チームによって行われる。輸送機には公衆衛生の 専門家も搭乗する。パイロット、保健衛生チーム、被輸送者にいたるまで全員が特殊な衣服を着用することになっている。トルコに移送される人たちと、彼らを移送するパイロットおよび保健衛生チームは、14日間隔離状態に置かれる。誰もが懸念を抱かないように。トルコは、蔓延の危険があるあらゆる病気に対し、あらゆる対策を取っている。」

コジャ保健相は、アクサライ、イズミル、イスタンブルでの疑わしいケースについてコロナウィルスは見られなかったと明らかにした。

■機内における厳しいルール

・保健省は、「伝染病の点で高リスク地域からの緊急救出手続き」を、武漢を特殊なケースとして改めた。

・輸送機に搭乗する前に、救出される人物から健康状態に関して(服用しなければならない薬を含めて)事情を聞く。武漢空港では、可能な限りこれらの人々は別の場所で伝染病専門家の検査を受けて搭乗を行う。

・全員マスクを着用し、このマスクは湿る度に交換する。トルコへの帰路に際しては、梱包された食料と使い切りの飲料が、別々に梱包されて全員に渡され、廃棄物は各々が各自専用のゴミ捨て用巾着袋に入れる。同時に複数の人がマスクを外して食事を取ることや水分を補給することは認められない。

■最も離れた滑走路で着陸し、緊急移動

・フライトの最中も衛生措置は継続し、感染が発覚した人物がいれば、機内で伝染病対策の措置が取られる。輸送機は、可能な限り離れた滑走路に着陸し、最低限のグラウンドスタッフによって対応が行われる。輸送機が地上整備を受けたあと、扉を開く前に開扉担当のスタッフを除く全スタッフが飛行機から離れる。乗客は、誰にも接触せずに移動車両に載せられる。パイロットに対しても、特別な対応方法が取られることとなっている。輸送機も「2019- nCoVガイド」に従って洗浄される。

■病院で隔離

・フライトチーム、保険衛生チーム、中国から移送された人々は、特殊な設備を用意した救急車で病院へ搬送され、14日間隔離される。彼らは、パスコードで入室する特別な区画の部屋に収容され、他の患者と接触することはない。部屋のドアと窓ガラスは閉じられたままにされる。

軍用輸送機「コジャ・ユスフ」は、中国からトルコ人とアゼルバイジャン人をトルコに移送する準備が完了している。輸送機から降りた乗組員と乗客は直接病院へ搬送され隔離される。特別区画にパスコードで入室する。

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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:48494 )