トルコ映画:トルコ映画史上初のヒップホップ・ムービー『追撃』が今春劇場公開
2020年02月03日付 Milliyet 紙


トルコ映画のアーカイブは、リリースしたレコードは軒並み完売したトルコ民謡歌手、そしてアラベスク歌手の映画で満ち溢れている。取り分け、それはアラベスク音楽がトルコを席捲した時代である・・・

アラベスク音楽が絶頂にあった80年代でイェシルチャムは、トルコ映画界はスター俳優たちよりももっと、キュチュク・エムラフ、オルハン・ゲンジェバイ、フェルディ・タイフル、ミュスリュム・ギュルセス、ギョクハン・ギュネイとアドナン・シェンセスといった歌手たちと映画を制作していたのだ。
なぜならば彼らの映画作品は儲かったのである。主役にアラベスクのスターを据えた作品が上映された映画館では大きな関心を集めたために、入り口のドアが壊れてしまったのを目撃したこともあるほどだ。歌手たちがトルコ映画のスター俳優たちよりも、ずっと多くのお金を稼いでいた年月は過去のものとなった。すでに、ある一つの音楽ジャンルが爆発的に売れるということはないし、誰が主役になったとしても、いかなる映画においても観客がドア枠を破壊してしまうほどの注目を集めることはないだろう。90年代に大流行したポップ・ミュージックは、音楽界において数多くのスターを誕生させた。
その後、まるで停滞期に入ったかのような音楽界においては、もはやラップ音楽の独壇場である。とにかく、私たちの目の前に毎週のようにラップ・スターが登場してくるような状況だ。ユーチューブにアップした楽曲によって、あっという間に自分のファン層を生み出すことに成功したラッパーたちは、もはや映画でもその姿を誇示することになる。TAFF、DMC、NetD、Wovie、Retroproが合同で制作する『追撃(Kovala)』 というタイトルのラッパーの映画は、4月17日に劇場公開される予定だ。アフメト・エルチン・サドゥクオール氏がシナリオを執筆して、監督をブラク・クカ氏が務めるプロジェクトの主役陣はスタビル、ダーラ・ソルマズ、オザン・アクババ、そしてハンデ・ソラルが演じ合う。映画ファンとラップ音楽ファンは、ラッパー映画『追撃』のために映画館に足を運ぶだろうか?4月20日に、私たちは知ることになる。

■ギュライが病後の初のコンサート

TRTミュージック-ゾルルPSMの共同でトルコ芸術音楽と民族音楽のアーティストたちがステージにたった「ホシュ・サダ」のコンサートにおいて日曜日の夜に、順番はギュライに回ってきた。一年の間隔を空けて発見された腎臓と子宮の癌を克服したのちに2019年の11月に感染症により不快感をおぼえて搬送された病院で長期にわたる多臓器不全の治療を受けていた歌手は、回復したのちの最初のコンサートをゾルルPSMトゥルクセル・プラチナ・ステージで開催した。(以下、原文が同内容反復のため省略)。ギュライは、休憩を挟まずに2時間15分のステージにおいて、愛される楽曲の数々と共にネシェ・エルタシュ氏、ムハッレム・エルタシュ氏、エルキン・コライ氏と共にミュージシャンとしての父的な存在であるエユップ・エルジャン・セゼル氏の楽曲を歌唱した。

■DASDASの新しいミュージカル風演劇

アルペル・バイテキン氏、ディデム・バルチュン氏、エズメル・イシ氏、エルデム・アカクチェ氏、ヒュリャ・ギュルシェン氏、ウラズ・ヨンテム氏、トゥールル・チュレキ氏そしてイエリズ・クヴァンジュ氏が演じた『私がいる(Ben Varım)』のDasDasでの初演を鑑賞した。
ピーター・ラウド氏の作品をトルコ語へ翻訳したギュリズ・ゴンジャ・ヤクト氏、監督のウミト・アイドードゥ氏、スクリプト・エディターのベリズ・ギュチ・ビルメズ氏、音楽を制作したオクタイ・キョセオール氏そして振付師のトゥーチェ・ツナ氏が、それぞれスばあらしい仕事をしている。俳優陣そしてダンサーたちのパフォーマンスを鑑賞する人々に対して110分の素晴らしい上演となった。
私は『私がいる』に尽力した人々に喝采を送りたい・・・

2月12、13、26、27日にDasDasで上映される『私がいる(Ben Varım)』は、あるドイツ人家族に起こった出来事尾を描いたミュージカル風の演劇である。
主役はジャスミンという名前のレジ打ちの一人の女性だ。僅かな給料で無職の夫、居候する兄弟と母親の世話をする女性が妊娠すると、お腹の中の子供のことばかりを気に掛けるようになる。「完全に感情的な」理由から望まれない赤ん坊は、出産時のトラブルのために無酸素状態となり、脳にダメージを負ってしまう。早産だったために脳、心臓そして肝臓といった重要な臓器が十分に発育しない赤ん坊は、幾人かにとっての希望、そして顔z国とっての新しい生活の糧となる。
『私がいる』の作家と主役は外国人であるが、物語の鍵となるのは誰もが気に掛ける、お金が人間をどのような行為に仕向けるのかということを眼前に提示している作品だ。


■今日の言葉

“私の人生だ。私の選択だ。私の間違いだ。私の問題で、私の孤独だ。つまりは君の知ったことではない”(ブコウスキー)

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:48540 )