パレスチナ:パレスチナ自治政府がパスポートの発行を停止(1)
2020年02月20日付 al-Quds al-Arabi 紙


■パレスチナ自治政府はイスラエルパスポートを保持するアラブ人に対するパスポート発行を停止する

【ナザレ:本紙】

信頼すべきパレスチナ情報筋が昨日、本紙に明らかにしたところによると、パレスチナ自治政府は在イスラエルのパレスチナ人に対する(パレスチナの)パスポートの発行を停止した。当該処置は、複数の組織による金銭的利益獲得のための悪用行為の発覚を受けたものである。

パレスチナ自治政府が、1944年の樹立翌日に48年領土内のパレスチナ・アラブ人芸術家、ジャーナリスト、そして学識者らにパスポートを発行したことは注目に値する。これは、彼らがアラブ世界において同様の立場のものたち(パレスチナ人)を訪問すること、仕事に従事することを可能にするための処置であった。彼らのイスラエル国籍パスポートでは、多くのアラブ諸国への接触や訪問が不可能であったからである。

直近数年以内に数千のパスポートが五年もしくは一年の有効期間で発行された。これは、1948年ナクバによる分離ののち、アラブ諸国に住む家族との連絡を求める国内のパレスチナ人からの度重なる要請に応じて行われた。

さらに情報筋は以下のように述べた。「当初はパスポートの有効期間は五年とされたが、その後パスポート所有を求める申請者の数が多かったためにこれは一年まで引き下げられた」。また同筋の説明によれば、旅行代理業者やブローカーによるパスポートの「取引」の試みが繰り返されたことを受けて、パレスチナ指導部はこのようなパスポートの発行を停止した。同様の取引を行っていたもののうち、在イスラエル・パレスチナ指導部の側近の一人は、ひとつのパスポートに対する報酬として1000ドルないしは2000ドルに達する金銭的利益を得るため動いていた。

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( 翻訳者:堀内優希 )
( 記事ID:48580 )