トルコ軍、シリア政府軍へ昼夜、砲撃
2020年02月29日付 Hurriyet 紙


イドリブでアサド政権の軍用機がトルコ人兵士らに攻撃を行ったことを受け、トルコ国軍は空爆及び陸上からの爆撃により200か所以上の標的を破壊した。武装無人航空機(SİHA)は政権側の多くの戦車やヘリコプターを攻撃した。今回の戦闘で、33人のメフメッチキ(トルコ兵)が、政権側による2度の空爆によって殉死したことが伝えられている。フルスィ・アカル国防相は、「以前からロシアと協力体制を敷いていた連合軍側の領域であるにもかかわらず、今回の攻撃は行われた。彼らは救急車にさえも攻撃した。さらに、われわれの軍隊周辺に武装グループはいなかった」と発言した。

サラキブ南部で以前に行われたマアッラト・アン・ヌウマーン西部での戦闘を思い起こさせるような政権側による攻撃がタル・バルユン地域で2度にわたり行われ、この空爆によって33人の兵士が命を落としたことがわかった。1度目の攻撃では、その前日正午ごろに該当地域南側の建物に配置されたトルコ人兵士らが標的とされ、2度目はその建物内にいる兵士らを保護するために向かっていた装甲部隊に対して行われたことがわかった。

この攻撃を受け、自走弾砲フルトゥナや戦車、複数のロケット発射装置及び武装無人航空機(SİHA)が、該当地域内に配置されている政権側の固定及び移動軍用車両に攻撃を行った。トルコ国軍(TSK)は、イドリブ内だけでなくシリア全土の政権側の軍事要素を標的と見なしていることが伝えられている。TSKは、陸軍やSİHAによって破壊された政権側の多くの標的について、SİHAのカメラで撮影された映像を公開した。SİHAの記録では、特に政権側の戦車が攻撃されている様子がはっきりと映し出されている。

フルスィ・アカル国防相は、陸軍司令官のウミト・ドゥンダル大将及び空軍司令官のハサン・キュチュッカキュズ大将らとともに、ハタイ県の国境地点にある戦術司令部で一夜を過ごした。翌朝の日の出時間までイドリブ内にある政権側の標的に対し陸上並びに航空支援車両から作戦の指揮を執ったと話したアカル国防相は、「停戦を確固とし、(これ以上の)移民(の流入)を防ぎ、そして該当地域で起きている一連の人道的危機をに終止符を打つためイドリブにとどまっているわれわれの軍隊が卑劣な空爆の被害を受け、33人の勇敢な兵士らが犠牲となり、32人の勇敢な兵士らが負傷した」と述べ、さらに以下のように発言した。

■警告をしたにもかかわらず攻撃した

「われわれの軍隊が配置されている地域は、以前からロシア連邦との間で現地関係者らとの調整が行われていたにもかかわらず今回のような攻撃が行われ、最初の攻撃が行われたあとに再度警告を行ったが、残念ながら攻撃はその後も継続された。今回の空爆では、救急車でさえも攻撃を受けた。また、この攻撃の間、われわれの軍隊周辺には武装グループはまったくいなかったこともここで明言したい。」

■309人の政権側兵士を無力化

フルスィ・アカル国防相は、政権軍による攻撃に対する報復について以下のように説明した。「裏切りともいえる今回の攻撃を受けたのち、われわれは軍用機やSİHA、戦車等の支援車両とともに200か所以上の政権側の標的に大規模な攻撃を行った。この報復攻撃により、ヘリコプター5機、戦車23台、装甲車両10台、様々なタイプと直径の銃や砲弾23台、弾薬トラック5台、SA-17及びSA-22防空システム、弾薬倉庫3か所、資材倉庫2か所、本部建物、そして309人の政権側兵士を無力化した。攻撃及び活動は、計画通りに今後も継続される。犠牲者には哀悼の意を述べるとともに、悲しみに暮れるご家族、トルコ国軍、そして敬愛なる国民の皆さんにお悔やみ申し上げる。そして負傷した兵士のみなさんの一刻も早い回復をねがっちる。われわれは今日まで、犠牲者らの血を地面に残したことはなく、今後も残すことはないだろう。われわれの作戦は、メフメッチキと抑圧者に向けて伸びる血まみれの手を断ち切るまで継続される。」

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:48614 )