イスラエル:弁護士の接見が禁止されたらパレスチナ人捕虜を誰が助けるのか?
2020年03月31日付 al-Quds al-Arabi 紙

■コロナと看守が手を組めば:イスラエルが囚人への親族と弁護士の面会を禁止したら、誰がパレスチナ人捕虜を助けるのか?

【アビール・バクル:本紙】

私の両親は、ギラド・エルダン公安大臣の表明した「囚人の弁護士の前の刑務所のドアを閉ざす」対策の筆頭支持者だった。そして今、二人は私に刑
務所から遠ざかるべきだと言っている。これで、私が囚人の代弁を行ってきた20 年間、二人が願い続けてきたことが一つ実現したことになる。
他の人と同様、私の両親も「刑務
所から距離をおくこと」がコロナウイルスの最善の予防策である、いやそれどころか虚ろな目をした鬱病のやつれたな人々に会わずに済む一番の方法だと誤解している。

両親の意見は、世間一般が思い浮かべる刑務所についてのイメージとさほど変わらない:「不健康で社会悪の根源とみなされている人がいる場所」「彼らとは関係を持たないに越したことはない」、それで多くの人が、「刑務所のドアの閉鎖案」に安堵のため息をついて歓迎したのだ。もしあなたが刑務所に収監されていたらどう感じるか考えてみてください、そんなことをこれらの(安堵のため息をついて歓迎したような)人たちは決して考えることはないのです。まるで私たち一人ひとりが刑務所を免除されているかのように。意図的に(刑務所を)避けたり、あえて無視したり、あるいは全く気付かぬうちに。

両親の意見は、世間一般が思い浮かべる刑務所についてのイメージとさほど変わらない:「不健康で社会悪の根源とみなされている人がいる場所」「彼らとは関係を持たないに越したことはない」、それで多くの人が、「刑務所のドアの閉鎖案」に安堵のため息をついて歓迎したのだ。もしあなたが刑務所に収監されていたらどう感じるか考えてみてください、そんなことをこれらの(安堵のため息をついて歓迎したような)人たちは決して考えることはないのです。まるで私たち一人ひとりが刑務所を免除されているかのように。意図的に(刑務所を)避けたり、あえて無視したり、あるいは全く気付かぬうちに。

弁護士と依頼人の接見禁止や、家族の面会禁止を、狭い視野で歓迎する人もいるであろう。しかし、それによって何千人もの人間、つまり受刑者家族は、刑務所内の状況をきちんと知らされていないので、収監されている親類や仲間の将来を案じるあまり不安で眠ることができないのだ。個々の弁護士は、刑務所へ行かずに済んで胸をなでおろしている。喜んでいるが、
(しかし同時に)おのおのが、刑務所から遠ざかることが依頼者の顔に唾をかけるに等しいと認識している。

(後略)

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( 翻訳者:伊藤遥 )
( 記事ID:48743 )