お茶摘み、4万人外国人労働者来ない
2020年04月03日付 Cumhuriyet 紙


東黒海地方にある4県の茶畑では、約4万人ほどの外国人労働者が働いているが、今年は新型コロナウイルス対策の一環で国境ゲートが閉鎖されているため、トルコへ入国することができない。

東黒海地方のリゼ、トラブゾン、アルトヴィン、ギレスンの各県では、83万デカール(830平方km)の土地で100万もの農家が営む茶畑では収穫の日が近づいている。茶摘みは5月に始まるが、今年は新型コロナウイルス対策により外国人労働者が参加しない。毎年これらの地域4県の茶生産で働く外国人労働者はおよそ4万人で、ジョージアやアゼルバイジャンの国籍を持つが、彼らは国境閉鎖のため入国することができない。そのため農家自らが収穫を行うことになり、例年外国へ流れている約1億ドルもこの地域に残ることとなった。

■「我々はこのピンチをチャンスに変えられるかもしれない」

リゼ商品取引所長のメフメト・エルドアン氏は、この地域での茶摘みの時期が近付いているが、収穫期のために毎年国外から来ていた4万人ほどの茶摘み労働者が今年は来れないだろうと述べた。エルドアン所長は茶農家に向けて収穫を自分たちでやるように折に触れて呼びかけているとして、次のように語った。
「我々は茶をどのようにしたら自分たちで収穫でき、国外に出てしまうお金を国内にとどめておくために何ができるかを考えてきた。そのため『会社を設立しよう』と言っていた時期もあった。共同経営していた人々もいたがうまくいかなかった。今回のことを利用できるかもしれない。我々はこのピンチをチャンスに変えられるかもしれないのだ。これを好機と捉え、毎年の1億ドル近い金の流出も防ぐことができるだろう。」

■「ウイルスが我々を農業家にする」

茶農家のアフメト・ククさんも、外国人労働者らが来られなくなったことは茶産業に良い影響を与えるだろうと言い、次のように述べた。
「アゼルバイジャン人とジョージア人労働者が我々の畑へ、農園へそして家へ入り込んでから茶産業は終わった。彼らの手にはさみを渡し、『さあキロ単位で収穫してくれ』という時代が始まった。3日で3トン、5日で5トンの茶摘みをさせる奴らのせいで1日当たりの給料が頭打ちになった。国境ゲートの閉鎖はすごくいいと思う。これで我々は皆それぞれの畑に入る。新型コロナウイルスが我々を農業家としたんだ。」
同じく茶農家のヤシャル・パパケルさんも、「リゼの人々が自分たちの茶を自分たちで収穫することになる。我々は毎年外国人労働者に家や車を買っているようなものだ。彼らはここにやってきて茶をだめにした。我々皆が自分で茶摘みをする方が良いと思う。ゲート閉鎖はリゼにとって、農業にとってとても良いことだった」と話した。

■トルコ、茶生産で世界第5位

東黒海地方のリゼ県、トラブゾン県、アルトヴィン県、ギレスン県の83万デカールの土地で、100万もの農家が営む茶産業では、年間110万トン~130万トンの間で変動する量の茶が生産されている。収穫された茶葉の151トンが民間部門に、46トンはチャイクル(訳注:トルコの国営茶メーカー)の197工場に送られ、年間平均結果によれば、年間一人当たり最も茶消費の多い国ランキングでは、トルコが3.5キロで1位の座についている。世界の茶生産においても、中国が227万トンで1位、インドが121万トンで2位、3位と4位の47万5千トンのケニアと32万9千トンのスリランカに続いて、トルコが25万トンで5位となっている。

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( 翻訳者:大谷菜々 )
( 記事ID:48780 )