どうしても私は殺されなければならないのか:受刑者釈放に関連して
2020年04月20日付 Cumhuriyet 紙

アイドゥンで前妻ゼリハ・エルデミルさんに暴力を振るったという理由で逮捕されたムラト・ジェム・カラは、刑の執行に関わる法の改正で5月2日に釈放される予定である。

離婚後も暴力を受け続け、2014年から今まで100回以上通報したゼリハ・エルデミルさんは、元夫のカラが釈放されることをとても恐怖に感じていると述べて、「どうしても私は殺されなければならないのか。私に代わって[法律を作った]彼らは容赦できはしない。暴力を再開しろとばかりに彼は釈放される。釈放されるや否や私のもとに来るだろう。私に何かあれば責任は政府にある」と述べた。

2011年に結婚してから6月後に暴力を受け始めたエルデミルさん(33)は、2015年12月28日に離婚した。

アイドゥン県のディディムで暮らしているエルデミルさんは、離婚しても何年も脅迫と暴力を受け、8歳の子供さえも誘拐された。彼女は、「脅迫」を含む2つの罪で合計17カ 月20日の刑に服した元夫のカラは5月2日に釈放されると述べ、「2016年に子供を誘拐した時、二ヶ月刑務所に服役した。

釈放されたら暴力は再開された。2ー3ヶ月は彼にとって休暇である。警察に私が訴えに行った時、『何かあったのか。メッセージを送ってきたのなら、携帯番号を変えろ。ここから引っ越せ』と言う。こんな理屈があるのか。なぜ、彼を止めないのか。彼の逮捕によって初めて快適に外出できた。歩き回れた。初めてちゃんとした仕事を見つけた。子供と平穏を築くと誓った。こうした感情を抱ける権利は、私たちには3ヶ月しかないのか」と話した。

■やりたいことをするだろう

エルデミルさんは、法改正が自身と同じ立場にある何千人もの女性にとって不当であると、次のように述べた。「2016年来の非偶発的事件も刑の執行に関わる法の改正の中に含まれた。受け入れられるものではない。どこから現れるかという恐怖を再び味わうことになる。罰を受けたために闇雲にやりたいことをやるだろう。逮捕前には、ソーシャルメディアを通じて日を指定して脅してきていた。私だけではなく、私の弁護士も怯えていた。私を支援したため、弁護士会会長も、私の家族も脅かされていた。職場では三人の女性が働いている。彼女たちの身に何かが起これば。決してこんな重大な責任を負うことになりたくない。私たちのうちの誰かに何かをするだろうけど、それが何時かがわからない。子供と共に私の生きる権利・自由を奪えはしない。国は女性たちの側に立たない。何度も告発してきた。今も『罪を免じた、さあ行け』と彼を鼓舞している。どうか、女性たちの声が届くように。第6284号法とイスタンブル条約(注)は有効で、十分に適用すべきである。」

(注)2011年5月11日に欧州評議会によりイスタンブルで「女性に対する暴力及びドメスティックバイオレンス防止条約」(イスタンブル協定)の署名が開始された。同法は2014年8月1日に発効となった。トルコは最初に同条約に署名し、2012年に国内で第6284号の「家族の保護と女性に対する暴力防止に関する法律」を成立させた。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:48923 )