イスラエル:元参謀総長がヨルダン川西岸の一方的な併合は控えるべきと発言
2020年05月22日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエル軍元参謀総長:ヨルダン川西岸における一方的な併合を自制しなければならない

【本紙:ナザレ】

一年半前に軍服を脱いだ元イスラエル軍参謀総長ガディ・エイゼンコット氏は、ヨルダン渓谷地域において一方的な措置を講じることは自制するべきだと述べた。

併合と主権移譲計画に関する自身の立場について同氏は昨日(21日)、『イスラエル・ハヨム』紙のロング・インタビューの中で以下のような見解を示している。「私はヨルダン渓谷とヨルダン川西岸とを区別しており、イスラエルはヨルダンと素晴らしい安全保障上の関係を築いている。ヨルダンはイスラエルに対して戦略上重要な貢献を提供しており、それはイスラエル人の想像を超えるほどのものだ。」

また、同氏は以下のように続けた。「これは、我々にとって東部戦線における共通の敵に対して我々がヨルダンとの良好な関係と安定を維持するという最高の利益であり、ヨルダン渓谷における我々の安全保障上の支配が継続されるべきであるという事実と矛盾しない。イスラエルの国益とは、ヨルダンとの和平合意を守り、またそれを強化し、この合意を脅かす一方的な措置を回避することである。他の人たちと違い、私は併合が行われた場合ヨルダン国王が合意を破棄するとは思っていないが、たとえ試しにでもそんなことはすべきではない。」

さらに同氏の考えによると、ヨルダン川西岸の状況こそより紛糾しており、見通しが立たないが、パレスチナ人は時間が彼らに味方しないことに気づくべきであり、イスラエル人は自らが暴力を通して利益を実現できると信じてしまう状況を生み出さないために賢明な行動が求められているという。そして、同氏は以下のように続けた。「イスラエルの国益は民主的で安全なユダヤ国家であり続けることであり、したがってそれはパレスチナ人からの分離を必要とする。私はここで我々の中に280万人のパレスチナ人がいることを望んでいないので、パレスチナ政体はイスラエルと並立して樹立されるべきである。『世紀のディール』は将来のすべての交渉の基礎となるべきであり、単に併合のあれこれと共に一方的な形ではなく、計画として推進することが試みられるべきである。」

(後略)

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( 翻訳者:堀内優希 )
( 記事ID:49157 )