断食明けの祭りの礼拝実施の詳細 聖域は3段階で制限緩和
2020年05月23日付 Hamshahri 紙


 国立ワクフ慈善庁聖廟聖域局長のモハンマド・ノールーズプール師は、ホワイトゾーン[=新型コロナウイルスに感染する危険度が低い]と公表された地域の聖域でのみ、断食明けの祭りの礼拝を実施すると述べ、同祭日後3段階に分けてこの地域の聖域の制限を緩和することを報告した。

【ハムシャフリー電子版】ILNA[イラン労働通信]によると、国立ワクフ慈善庁聖廟聖域事務局長であるホッジャトルエスラーム・ヴァルモスレミーン[十二イマーム派ウラマーの位階において、アーヤトッラーに次ぐ地位]のモハンマド・ノールーズプール師は、聖廟における断食明けの祭りの礼拝の実施についてこう述べた。「国家新型コロナウイルス対策本部の承認に従ってホワイトゾーンだと公表された地域の聖廟における断食明けの祭りの礼拝は、公表されている衛生上の重要な点と指示を遵守し、開放的な空間で実施される。」


*[訳注]イランでは、直近2週間での一日あたりの入院者数で全国各地域の危険度を測定し、色で示している。1日あたりの入院者数が人口10万人に対して3人の割合を超えている地域がレッドゾーン(危険度高)、1日あたりの入院者数が人口10万人に対して1人以下である地域がホワイトゾーン(危険度低)、レッドゾーンとホワイトゾーンに入らない地域がイエローゾーン(危険度中)と示されている。例えば平均して1日に2人入院している人口20万人の市は、10万人に対する入院者数が1人以下であるため、この市はホワイトゾーン(危険度低)と示される。(https://www.hamshahrionline.ir/news/514556/)


 彼は聖廟の再開について続けた。「ラマダーン月と断食明けの祭りの後、聖域、イマームザーデ[シーア派の指導者であるイマームの子孫を祀った聖廟]と神聖な聖域[大規模でより重要な聖廟。8代目イマーム・レザー廟、イマーム・レザーの妹ファーテメ廟、初代革命指導者ホメイニー廟]は3段階で開放される。」

 国立ワクフ慈善庁聖廟聖域事務局長は、聖域の再開について国家新型コロナウイルス対策本部の参詣ワーキンググループの提案に言及して以下のように述べた。「我々は、聖域の解放を3段階に分けて行われるべきだと国家新型コロナウイルス対策本部に提案した。断食明けの祭りの後に実行する第一段階ではサフン[イスラーム建築に設けられる中央の広場。境内。]を解放する。第2段階ではラヴァーク[サフンを囲む屋根付きの通路や空間。ポーチ]、第3段階では神聖なザリーフ[イマームやイマームの子孫、聖者の遺体が入った棺を覆う、煌びやかな格子構造。宗教的人物の墓、及び霊性を示すシンボルである]の部分が開放される。」

 ホッジャトルエスラームのノールーズプール師は指摘した。「断食明けの祭りの後には衛生的な距離の遵守と規定の実行で日中数時間サフンは開放され、人々はサフンで参詣を行うことが可能である。もちろん我々が推奨するのは、長時間サフンにとどまらず、迅速に参詣を完了させて聖廟から去ることである。また、参詣者は衛生上すべきことすべてを行い、入口の前で行われているスクリーニング検査[=体温を測る検査]を守った上で一つの入口から入場し、簡略化された参詣を1回行ったら別のドアから出ることになっている。」

 彼は、ホワイトゾーンと判定された危険度が低い地域で、聖廟に対しての制限が少ないと説明し、続けた。「保健省と国家コロナ対策本部が、危険度が中程度以上の地域の危険度が下がっていると公表する際は、神がお望みになれば[=おそらく]聖廟における参詣の制限も緩和されるだろう。」

 国立ワクフ慈善庁聖廟聖域事務局長は、参詣者用宿舎や客人用宿舎に現在滞在する[聖廟への参詣目的の]旅行者の存在について説明した。「参詣者用宿舎や客人用宿舎は各州のコロナ対策本部が採択する決定事項に従う。つまり、参詣者用宿舎や客人用宿舎もまた、各州のコロナ対策本部から義務づけられている各承認事項に従うということだ。例えば、州内、市内でホテルやゲストハウスが営業の許可を得ているならば、参詣者用宿舎も営業できる。しかし、もし州や県のコロナ対策本部がホテルやゲストハウスに営業再開の許可を出していないのであれば、参詣者用宿舎も必ずそれに従い、営業はできないだろう。」

 ホッジャトルエスラームのノールーズプール師は最高指導者の発言に言及して述べた。「革命最高指導者は、国家新型コロナウイルス対策本部や保健省は社会の健康を気にかけているため、彼らの要請に注意を払い、感染症の連鎖を断ち切らなければならないと仰っている。[聖廟への参詣のために]旅をすれば感染症の連鎖は断ち切れず、コロナウイルス感染症は国内で蔓延するだろう。人々はもし不要不急の旅を避けられるのであれば、非常によいことである。そうすればひょっとしたら、感染症を減らす方法を見つけることができ、状況は好転して我々はこの感染症を完全に撲滅させ、その後人々が[参詣の]旅をして、我々も聖廟で彼らを受け入れることができるだろう。」

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( 翻訳者:YH )
( 記事ID:49237 )