課税でアルコール飲料が高騰すると、人々は紛い物の製造に向かう
2020年07月13日付 Cumhuriyet 紙

メイ・ディアゲオ取締役社長レヴェント・キョムリュは、酒造業界がコロナウィルスの影響で大きな損害を受けたと強調し、この期間は小売りのみで、観光客の訪問がなく、呑み屋やレストランの閉鎖により消費が40%減少したと述べた。

高騰する税金によって酒の価格が深刻な程高騰し、購買力が低下したため人々は紛い物の製造を行っていると説明したキョムリュ社長は、「国も生産者も販売者も消費者も利益を得る適正な課税政策を議論するべきだ」と述べた。

同社長は、ここ15年間でトルコでラクの生産が2千万リットルほど減少し、この市場の縮小によって農家の損害は年間約2億5千万リラであるとした。彼とトルコの酒造市場と最近の値上げ及び問題について話し合った。

■40%の減少

-コロナウィルスは酒造部門にどのように影響しているか。

私たちの業界が支えられている二つの分野がある。一つは観光で、もう一つは社会化である。トルコの人々は社交的飲酒家である。現在はこの両方がない。私たちの業界は大きな損害受けている。食品業界の中で私たちの業界だけが大きな後退を強いられた。この時期に消費は40%減少した。外出自粛期間中、酒造業界は、3万5千軒の専売店と約3千店舗のチェーンのスーパーを通じて小売りを行うことができた。レストラン、呑み屋、バー、ホテル、免税店、キプロス、輸出は、2020年3月から5月の間完全に営業停止した。アルコール飲料から徴収された特別消費税は、前年同期に比べると5月は37%つまり3億7100万リラの減少だった。 

ー 社として、この時期に何を行いましたか。

感染症の流行とともに、レストランのオーナーに、1億リラの支払いを繰り延べる、と言いました。現在、レストランは通常期に比べて25-30%規模で営業しています。こうなると、居酒屋での客の問題に対処するため、一席設けました。最初に4313の営業先の内、約3000軒を訪問しました。ほぼ450万トルコリラにあたる貢献をしました。バーテンダーを支援するため、カクテルに関する本を出版しました。472名のバーテンダーが提供したカクテルのレシピが書籍に掲載されています。ウェーター教育プログラムでは2週間で130名に教育を施しました。最初にウェーターに一定の給金を渡しました。

■経済的な製品に流れる

ー この時期に人々はどんなものをつとめて消費しようとしましたか。

人々は家の籠ると、食事に注力しました。食事の際に消費する最も重要な二種類のアルコール飲料は、ラクとワインとなりました。収入が下落したことに基づいて、人々はより適正な値段の製品に流れました。消費傾向で最も大きく変化したのは、より経済的な大きな容量のものに流れたことです。

ー 今年の市場規模の縮小はどうなりましょうか。

この問いに答えるのはとても難しい。三ヶ月でさえ、一年のように感じました。この先三ヶ月で、恐らく40%の減少が30%の減少になりましょう。

■関係省に値上げをしないよう投函

ー 業界として税率の引き下げついて何もしていないのですか。

最初、三名の業界関係者、つまりワイン生産者協会代表、アナドル・エフェスのマネージャー、私は、国庫および財務省に宛てて6月4日に書簡を送りました。7月に恐らく自動的に行われる値上げが、消費に及ぼす追加負担、このことの末端への影響として、飲食業界・観光業界の雇用を圧迫するのを心配していると伝えました。2020年1月には値上げは行われませんでした。私たちも7月にも値上げは行われないと希望を抱きました。しかし値上げは行われ、もはや来年1月に値上げがないよう期待するのみです。

ー 業界が経験している主な問題は何ですか、その解決にはどんな措置が必要ですか。

輸入増加のため、危機状態に入った農民の収入です。高い税率が原因となった違法な生産の増加、アルコールの紹介が禁じてられているため消費者に嘘が伝わっていることに干渉できないことです。国も生産者も販売者も消費者も利益を得る適正な課税政策を席について議論するべきです。

私たち皆が輸出・輸入関係者であり、同時に産業関係者・農業関係者であるため、危険な状態を直視し得るのです。課税政策が農民および消費者にとって利益になるように形作られなければない。このことは工場の労働者の仕事が継続されるためにも必要です。

■互いに手を携えて歩むべき

ー 国のアルコールに対する態度は明白であり、近年生産が落ち、価格が大幅に上昇しました、過ちを犯したのは誰ですか。

過ちの筆頭は私たち業界です。何らかの協力を行って、農民や販売者と互いに手を携えて歩むべきです。国とも。正直に説明する必要がある。15年前に遡ると、何を変えたのかとお尋ねになるのなら、業界ではより一層連帯が必要なだと強調していた。商品の紹介も必須です。紹介と言うと、皆コマーシャルと捉えます。すべてを正直に説明することが必要です。アルコール飲料が大幅に値上がりすると、人々は危険な紛い物を作ることに向かいました。ここで誤解して欲しくないのですが、自家消費の分には作っても構いません。誤りなのは、健康に問題を引き起こす形で生産し商うことです。でなければ、自分でこねたパンを作るなら、自分が消費するすべてを作らなければならなくなります。

ー ここ三年で自家生産が二倍になりました、理由は価格の高騰ですか。

最大の理由はそれです。ラクをとても好きな人がいます、それを飲み続けたいと思いますが、購買力がそれに伴いません。その後、[容器の中で]エチルアルコールとアニス油を混ぜて蓋を閉めないでラクを作ります。このような方向に向かった第1の理由は購買力が足りないためです。さらに自家製を気に入った人々もいます。

■2.5倍の税

ー 先週、アルコール飲料に7%程の特別消費税の値上げがありました。700ミリリットルのラクでは、製品の値段と較べると税率は234倍に上昇しました、どう思いますか。

通常、42リラで購入すべき700ミリリットルのラクは、値段の2.5倍の課税があるため160リラで購入することになります。消費者価格を私たちが決めるのではなく、販売者が決めています。特別消費税の値上げがなかったのなら、良かったのですが。この値上げは、国の収入を減らし、違法な紛い物の生産を増やし、家計に悪影響を及ぼすでしょう。

ー 値上げの時期は消費が落ちますか。

もちろん。総売上量は10億ℓです。人口と観光客の増加とともに、販売量の増加が期待されますが、変化はありません。増税と共に生産は落ちます、輸入が増え、消費は変わりません。消費の一部も見えない所に逸れます。

■呑み屋文化を伝えねばならない

ー 国内市場でラクの消費が落ちるのに対し、国外に重きを置くようなことは考えないのですか。

私たちは、国外でラクを、毒味のように沢山の小皿に前菜を載せた食卓がどういうものなのかを、きちんと説明すれば、多くの人々がこの文化を見るためだけに訪れることになるでしょう。世界ではアルコール業界では三つの傾向があります。アルコールを食事と共に嗜むこと。世界で唯一食卓の名を帯びるアルコールはラクです。第二は楽しく適量を飲むことです。ラクを伴う食卓の最も重要な規則はこれです。第三は元のものより低いアルコール度数で飲むことです。ラクのアルコール度数は45%ですが、水を加えるのでそのままの度数では飲まれません。こうした三つの傾向を外れないことが必要です。このため紹介が必要なのです。15-20㎡であれ、小規模な呑み屋のモデルを開発して世界に向かう必要があります。

ー どのくらいの人が働いていて、キャパシティ使用率はどのくらいですか。

凡そ1800人です。三年前、執行部の22%が女性でした、今は半分です。この業界で組合をもつ唯一の会社です。キャパシティ使用率もずっと下がっています。

■農民の年間被害は2億5000万トルコリラ

ー この時期は生産はいかに影響し、農民にどう影響しましたか。

私たちは業界の中で農民であり、輸出業者であり、輸入業者であり、産業関係者です。私たちはエラズー農業組合の中で農業者登録しています。業界ではここ4−5年、大いに輸入・規制外への流れがあります。生産は同じレベルです。15年前、トルコでは年間4500万ℓのラクの生産があり、現在、2500万ℓあたりに下落しました。2000万ℓ失うと、原因を探る必要があります。ラク部門の縮小が農民に及ぼす損害は、年間およそ2億5000万リラです。この業界の受益者である国、生産者、消費者、販売者全員が、警告音が鳴っている農民に何が起こったかに留意すべきです。農民がお金を稼げなければ、ブドウもアニスも育たないのです。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:49539 )