エルドアン大統領「アヤソフィアの歴史遺産、守る」
2020年07月14日付 Milliyet 紙


レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、各国のリーダーと電話外交を行い、アヤソフィアにある全ての遺産を守ることを説明したと強調し、「ファーティフ(征服王)スルタン・メフメトは、ギリシア正教の指導者でもあり、支配者だった。アヤソフィアを守るためのあらゆる取組みが、細心の注意を払って行われている」と話した。

エルドアン大統領を議長に昨日行われた公正発展党(AKP)の中央決定執行委員会(MKYK)の会議で、主要議題としてアヤソフィアの礼拝への開放が挙げられた。幹部らはアヤソフィアに関するエルドアン大統領の断固たる姿勢に謝意を述べ、7月24日にアヤソフィアにいることを希望する者もいた。エルドアン大統領は「招待状は必要ない。アザーン(礼拝への呼びかけ)がすべての人への招待だ。アヤソフィアで集いましょう。皆さんのこともお待ちしている」と述べた。

ヒュッリイェト紙のギゼム・カラクシュ記者の報道によると、エルドアン大統領はアヤソフィアが礼拝に開放された後、多くのリーダーから連絡があり、支持を受けたことを説明した。エルドアン大統領は電話会談で一部のリーダーらに、「アヤソフィアの礼拝への開放は行政裁判所の決定だ。アヤソフィアはムスリムだけに開かれた礼拝所ではない。我々はアヤソフィアを守り、今後はもはや無料で入場できるようになる。人類共通の歴史遺産だ」と説明したという。

■本当のことを説明しなさい

エルドアン大統領は、「アヤソフィアもスルタンアフメト・モスクやスレイマニエ・モスクのように、誰もが訪問できる。ファーティフ・スルタン・メフメトは、ギリシア正教のリーダーでもあり、支配者だった。わが国にはギリシア正教の教会がひとつある。アヤソフィアはもともとモスクであったが、博物館に転換され、いままた改めてモスクとなった。歴史的建造物は守られる。アヤソフィアの全ての特性は守られる」と評価づけた。エルドアン大統領は幹部に対し、「アヤソフィアの歴史を守るために非常に慎重な取り組みが行われている。諸君もこの取組みと、アヤソフィアの我々にとって重要性を全ての人に説明しなさい。本当のことを説明しなさい」と指示した。

■アヤソフィアに専門委員会

会議でエルドアン大統領はアヤソフィアの歴史遺産を守るために、大統領府、宗務庁、文化観光庁の指導部と歴史家によって構成された専門委員会が作られたこと、またこの委員会が細心の注意を払って取り組んできたことを伝えた。アヤソフィアでの礼拝の時間、モザイク画とフレスコ画はカバーをかけるという方式で閉ざされ、この作業が専門委員会によって進められていることが伝えられた。

■早期選挙はない

エルドアン大統領は早期選挙については、「選挙はない、目標は2023年だ」と話した。経済が良い状態にあるとして、銀行と会談し、金利を最短期間で下げることを発表した。

■特性は守られる

AKPのオメル・チェリキ広報部長はMKYKの会議後、要約して以下のように述べた。
「(前略)このような形で礼拝場所として開放され、文化的歴史遺産になっている場所がある。UNESCOの方々に分かっていただきたいことだが、この普遍的な歴史遺産の保護においてトルコはあらゆる協力に開かれている。アヤソフィアのすべての特性は守られるのだ。ギリシャは首都にモスクがない唯一の国だ。彼らと話すのは一番最後で良い。(問:アヤソフィアの管理を行う会社に保証金が支払われるのか。)アヤソフィアの宗教機能は宗務庁の職員が担う。文化観光庁から学んでいる。」

■プーチンにアヤソフィアを説明

タイイプ・エルドアン大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の間で行われた電話会談では、アヤソフィアの問題が主要な議題であったことが明らかになった。クレムリンの声明では、アヤソフィアがプーチン大統領によって議題に挙げられたことが述べられ、「ロシアの指導者から、この件がロシアで反感を呼んでいることを伝えられると、トルコ大統領はそれに関する詳細な情報を提供した。アヤソフィアが無二の歴史建築として、これからも希望する全ての人が訪れることができることが保証された。歴史的建造物のキリスト教世界に属する全ての象徴が保護されることが述べられた」と発表された。

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( 翻訳者:岸本成美 )
( 記事ID:49542 )