シリア問題ー米シリア特別代表「解決にトルコの存在は不可欠」
2020年08月27日付 Milliyet 紙

アメリカのジェームズ・ジェフリー米シリア特別代表と同伴する代表団は、公式の接触をおこなうためにアンカラへとやってきた。

ジェフリー氏と代表団を乗せアンカラへと向かった飛行機は、19:00にエセンボア空港へ着陸した。リッチ・アウトゼン上級顧問もジェフリ―氏に同行した。

この場でメディア記者たちに対して発表を行ったジェフリー氏は、アンカラにはジュネーヴからやってきたと述べて、シリア問題に関して興奮するような進展の数々があったことに言及をした。

ジェフリー氏は、シリア憲法委員会の会合の第三回がジュネーヴでスタートしたということを引き合いに出して、「良いスタートだった。トルコが全ての憲法委員会のメンバーたちを、取り分け反体制派を励ますことが非常に助けとなった。」という評価を行った。

現在のところ何人かの委員のメンバーが、新種のコロナウイルス(Kovid-19)のテスト結果を待っているところだと語ったジェフリー氏は、「しかしながら憲法委員会は政治的な道において前進し続けるだろうということ、そして前進することを止めることはないであろうということに関してとても希望を持っている。」と語った。

ジェフリー氏は、シリアにおける状況に関して以下のように述べた。

「この衝突の軍事領域における動きを終わらせる必要がある。政権によって獲得されえるこれ以上の領域は存在しません。政権が、交渉のテーブルに戻ること、そして国際社会の残りの陣営によって関心がもたれる必要があるのです。これは私たちの優先事項なのです。今日そして明日、トルコ人の責任者の方たちともこの問題に関して話をする予定です。」

■「シリア問題の解決においてはトルコがテーブルにいなければならない」

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領が昨日行ったスピーチにおいて、アメリカが、NATOの同盟国であるトルコの代わりにテロ組織たちの傍にいるという言葉が引き合いに出されたことについてジェフリー氏は、「この場に私が居合わせた最近の2年間でこの問いに一体何度返答をしたことでしょう。アメリカ合衆国はトルコに非常に近い同盟国です。シリア以外の数多くの分野で私たちはその価値を証明しました。」と述べた。

ジェフリー氏は、平和の泉作戦の9日目となる2019年10月17日にアメリカ合衆国の特使がアンカラに入ったということ、そしてトルコと共に合意に達したということを引き合いに出して、「私たちはこの合意の維持に努めています。イドリブと政治的なプロセスの問題において私たちは緊密に調整をおこなっていて、おこなったことは全く同様に続けようと思います。」と語った。

シリア問題の解決において、トルコの役割の評価が問われたことを受けてジェフェリー氏は以下のような表現を用いた。

「トルコは、中心的な位置にいるのです。トルコはシリアそしてイラクの隣人なのです。2014年にイスラム国がシリアに登場したことによってイラクで何が起こったのかということをご覧になればよいのです。イスラエル、ヒズブッラーそしてイランの長距離ミサイルの存在という脅威と対峙しています。トルコはシリアからやってくるありとあらゆる脅威と対峙しているのです。ヨルダンとレバノンには約200万人の難民が存在しています。そして勿論のことここにもさらに多くの難民が存在しているのです。シリアはトルコをはじめとして全ての隣人たちにとっての大きな安全保障と地理的な脅威なのです。この衝突の解決のためには、トルコがテーブルにつかなければならないのです。」

アメリカ国務省から行われた書面による発表では、ジェフリー氏と同行する代表団が、アンカラにおいて上級トルコ人責任者らとともに行われる予定の会合においてイスラム国との闘争、シリアそして地域における二者の協力の問題が取り上げられる予定であり国連安全保障理事会の2254番目の決定が適用されることに関してプロセスが検討されるということが述べられた。

■ジェフリー氏は、ジュネーヴで外務大臣補佐オナル氏と面会した

ジェフリー氏は、今日、シリア憲法委員会の三回目の会合の枠組みでスイスのジュネーヴで折衝をおこなった外務大臣補佐官セダト・オナル氏と一堂に会した。

会談においては、政治的なプロセス、憲法委員会の取り組みへの支援そしてイドリブにおける状況とともにフィールドにおける停戦の継続といった問題に重点が置かれた。

また、会談においては、ユーフラテス川東部における進展や、その文脈における「シリア民主軍」とシリア・クルド人国内議会の間の話し合い、そしてアメリカ合衆国のライセンスをもつある会社がおこなった石油の契約に関連するトルコの見解が強調された。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:49800 )