トルコ、仏空母の東地中海派遣に反発
2020年09月05日付 Milliyet 紙


エルドアン大統領は東地中海とエーゲ海の危機の解決についてトルコ側はすべての対話に開かれているが、フランスとギリシャは緊張を助長していると述べ、メルケル首相に「フランスの目的はなんだ?あの空母はなぜここに来ている?」と問いかけた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領はドイツのアンゲラ・メルケル首相と東地中海およびエーゲ海の危機を扱う会談でトルコに対して不正が行われていると述べ、(トルコは)すべての対話に開かれているにもかかわらずフランスとギリシャは緊張を助長していると話した。

エルドアン大統領はメルケル首相と先夜、ビデオ会議で会談を行った。「代表団間」のかたちで実現した会談は「前向きに」進行し、「つつみ隠さずにすべてを話した」と伝えられた。得られた情報によれば会談でエルドアン大統領はまずトルコに対して不正が行われていると主張し、いつでもどんな状況でも席を立つのはギリシャ側だと話した。エルドアン大統領はギリシャに何度も外交の呼びかけをしたと明かし、「緊張を高めている者は明らかだ。フランスとギリシャと話し合ってほしい。」とのメッセージを繰り返した。


◼️「つけ上がり、自分勝手だ」

エルドアン大統領は会談でフランスがギリシャを焚きつけていると強調しつつ、メルケル首相に「ギリシャはつけ上がり、自分勝手に振る舞っている。EUと特にフランスは背後で支持している要素だ。フランスの姿勢は理解しがたいものだ。フランスの目的は何だ?フランスが東地中海の危機に何の関係がある?あの空母は何故ここに来ているのか?」と言及した。

エルドアン大統領はこのプロセスでメイス島(カステロリゾ島)に軍が派遣されることにも触れ、これは国際法、国際合意とすべての取り決めに反するものだと強調した。

エルドアン大統領の東地中海とエーゲ海地域の文脈について厳しく異議を唱え警告を行うメルケル首相はプロセスに関してフランスともギリシャとも会談を続けていくと話した。メルケル首相はまずマクロン大統領と会談してから、ミチョタキス首相と本件を評価するとエルドアン大統領に伝えた。これに対しエルドアン大統領は「彼らとあなた方の会談はより正しいものになる」との主張を繰り返したと伝えられた。この会談の後もエルドアン大統領とメルケル首相の会談は再度行われる予定だ。

◼️「保証」を強調

メルケル首相はこのプロセスでの緊張を終わらせて危機を脱するためにトルコ側も外交プロセスの支援をするよう求めた。エルドアン大統領は「我々は平和のために確かに地域で対話できる国々や保証する国々と会談する。我々が望むことはこの豊かさによって地域のすべての国が利益を受けられることだ。しかし望まれていることはトルコ側がエーゲ海にも地中海にも出ないことだ。このようなことは可能だろうか、この裏付けは全くない。」と述べた。エルドアン大統領の「保証する国々と会談する」との言葉を「マクロン大統領と会談を行わない」メッセージとしてメルケル首相に強調したといわれている。

この間、エルドアン・メルケル会談にてドイツの報道で出された「エルドアン大統領が『ギリシャ船を攻撃しろ』と指示を出した」とのニュースが話題に上がった。この報道は「プロセスを挑発する」企みとして言及された。

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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:49836 )