シリア:3つの勢力地域の境界線が6か月で深化(12)
2020年09月06日付 その他 - Aawsat.com 紙


■シリアで3つの勢力地域の境界線が6か月で深化
国際・地域的合意と”コロナ”、ダマスカスの経済危機によって

【ロンドン:イブラーヒーム・ハミーディー】

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“コロナ”将軍

今年3月には、ロシアのセルゲイ・ショイグ防衛大臣がダマスカスに到着し、イドリブに関するロシア‐トルコ間合意を履行し、新型コロナウイルスが拡大する中で正面衝突を回避することの必要性を確認した。ここ数か月間で感染症が抑制されていたにもかかわらず、8月にはダマスカスおよび政府支配下の諸地域における感染者数が飛躍的に伸び、軍や将校にも広がった。これに加え、経済危機が深刻化し、複数の理由からシリア・ポンドの為替レートが低下した。その中には米国政府が6月中旬から「シーザー法」を適用し、シリアの高官や個人数十人を含む(制裁)リストを発表したことがある。

米国はまたアラブ諸国・欧州諸国に対しても、シリア政府と関係正常化させず、シリアの復興に貢献させないよう圧力をかけた。むしろシーザー法はシリア人であれ非シリア人であれ、(シリア政府の)軍事作戦や復興への資金提供者へ制裁を課すことを条項に含むものであった。米国高官らはこの目的が、「政権が戦争に勝利した際、これが和平を獲得することを抑止すること」にあるとし、シリア全土における「完全なる停戦」を要求しつつ、「軍事作戦への資金提供や軍事境界線の変更を防止すること」も同様に目的であるという。

シリア北西部・北東部における軍事境界線の行方、西側の制裁とシリア経済危機への対応方法、憲法委員会の進展加速、国連安保理決議第2254号の履行に関する議題は、(記事公開時から)数時間以内に到着する予定であるロシアの軍事・政治・経済高等使節団との会談の骨子を担うと広く考えられている。同使節団はバッシャール・アサド大統領や政府高官らと面会するが、同時に3勢力を分かつ境界線が永久的なものであるのか、あるいは一時的なものであるのかに関する疑問が浮上することとなる。(了)

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( 翻訳者:馬場響 )
( 記事ID:49869 )