ターリバーン報道官 イラン政府はアフガンの問題解決に向けてその意思を示している(5)
2020年08月08日付 Iran 紙


ー(4)の続きー

◆ドーハのターリバーン政治事務所代表とポンペイオ国務長官の会談

 カタールにあるターリバーン政治事務所のスハイル・シャーヒーン報道官は、2日前に同政治事務所代表のバラーダル師が米国のマイク・ポンペイオ国務長官と会談を行なった際に何を話し合ったのかという問いかけに対し、「私はその会談に出席していたが、ポンペイオ氏とバラーダル師は囚人の解放とアフガニスタン間対話について話し合っていた。これら2つの問題は政治的問題である」と答えた。

 また、ターリバーンが数ヶ月後に攻撃を拡大する可能性について、「これは真実ではなく、カーブル政府の国家治安当局が流している偽情報である。我々はアフガニスタンの諸都市やカーブルに対して全く攻撃を実施しておらず、それらの都市の奪取も試みてはいない。過去には地方都市やカーブルに対して攻撃を実施したが、ドーハ合意以降はそのような攻撃を行なっていない」と述べた。

 加えて、「毎年、春季攻撃を発表しているが、今年は行わなかった。我々は自制を示すことで、米国に自国軍をアフガニスタンから撤退させるための機会を与えたり、アフガニスタン和平プロセスを実現するためのチャンスを与えたりしている。我々はこのような取り組みを実施している」と語った。

 同報道官は囚人の交換に向けた障害について、「ドーハ合意によると、カーブル政府は5,000人の囚人を解放し、我々はカーブル政府の1,000人の捕虜を解放しなければならない。我々は現在までに1,000人を超えるカーブル政府の捕虜を解放し、このプロセスはイード・ゴルバーン[訳注:イスラーム教の犠牲祭]までに完了させているが、カーブル政府は当初から問題を先延ばしにすることを望んでいる。彼らはこれまでに4,450人の囚人を解放し、残りの囚人[の解放を決議する]ためにロヤ・ジルガを召集したが、そもそもロヤ・ジルガを召集する必要はなかった」と語った。

 シャーヒーン報道官は「このようにしてカーブル政府は障害を作り出している。それに対して我々はこの状況が収束し、彼らが和平プロセスに誠実に参加し始めることを望んでいる」と述べた。

 ターリバーンはアフガニスタンの国土の何パーセントを支配しているのかという問いに対して、シャーヒーン報道官は「アフガニスタン農村地域の約70%が我々の支配下にある。我々の保健当局や軍事、民間開発、 教育分野の拠点に加え、農業や復興を管轄する当局などといった行政組織が、これらの地域で機能している」と主張した。

 次に現時点での停戦合意の実施についてどう評価するかという質問に対しては、「停戦はアフガニスタン間対話で扱われる議題の一つである。この対話が始まった際、話し合われる議題[の一つ]として、アフガニスタンの将来の政治体制や恒久的な停戦などが議論されることになる」と語った。

 ターリバーンはISとアルカーイダをどのように捉えているかという問いかけに対し、シャーヒーン報道官は「我々はアフガニスタンの土地を米国やその他の国に[対する攻撃のために]使用する許可を誰に対しても出さないと約束し、合意に署名している」と応じ、「これは我々のコミットメントであり、全世界へのメッセージである」と述べた。

ー(6)に続くー

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( 翻訳者:KMMK )
( 記事ID:49888 )