トルコリラ対ドルでさらに下落
2020年10月08日付 Cumhuriyet 紙

トルコリラの下落が続いている。自由市場では7日に対ドル7.8876リラ、対ユーロでは9.2710リラまで下落した。トルコのリスクプレミアムも再び上昇した。

ドルリラは7日、金融市場で国際的なリスク選好が旺盛ではない中、特に地政学的リスクの高まりが原因で上昇方向へと動いた。

9月24日の中央銀行による利下げ前には7.72リラを付け、この利下げとその他の措置により7.51リラまで下がりしその後再び上昇していたドルは、7日には7.88リラとなり過去最安値を更新した。(訳者注:9月24日中央銀行は利上げを行っているため、利下げとするこの記述は誤り)

■ DS上昇

ドルリラは7.7913-7.8876の間で推移した。さらにトルコリラは、他の新興国通貨指数から乖離した。トルコリラは約0.6%価値が下落したが、同様の新興国通貨の価値は現在約0.8まで%上昇した。

トルコリラ下落の原因となった地政学的な展開として、最近緩和していたEUの緊張が(東地中海沖のガス田権益問題で)再び高まった問題、アゼルバイジャン-アルメニア間の緊張、北キプロス・トルコ共和国の情勢とロシア製地対空ミサイルシステムS-400問題で導入が進んでいることがあげられる。ユーロも9.27リラ台にまで下がり最安値を更新した。トルコのリスクプレミアム(CDS)も9ベーシスポイント(0.09%)拡大し511に達した。さらに中央銀行の流動性措置により市場へ供給された資金調達コストも上昇している。平均資金調達コストは11.45%となり、伝統手法レポ取引でも利率は12.91%となった。イスタンブール100種指数は昨日激しい値動きをみせた後、0.11%の下落で終わった。

■ 9月のナンバーワン

一方で、トルコ統計機構(TÜİK)が7日発表した「2020年9月金融投資手段実質利益率」レポートによると、9月に月間実質利益率は国内生産者物価指数(YÜFE)で修正後0.85%、消費者物価指数(TÜFE)で修正後2.53%となり、ドル建てで最高値を実現した。また、消費者物価指数で修正後ユーロは2.17%、国内債券(DİBS)は0.62%の上昇、イスタンブール100種指数は0.09%、金は0.11%、預金利率(税引き前)は0.19%下落し損失となった。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:小鉄礼子 )
( 記事ID:49992 )