マクロン大統領の「啓蒙のイスラーム」:より悲惨な結果の原因に
2020年10月08日付 al-Quds al-Arabi 紙

■フォーリン・ポリシー:マクロン大統領の「啓蒙の」イスラームは、宗教の誤解に基づくもの、さらに大きな問題を引き起こしかねない

【ロンドン:本紙】

ジャーナリストのカリーナ・ピサーは、フォーリン・ポリシー誌の論説「マクロン大統領はイスラーム革命に火をつけたい」の中で次のように述べた。フランスのエマニュエル・マクロン大統領はイスラーム過激派の厳しい取り締まりを望んでいるが、批評家たちはマクロン大統領の対策がより大きな災いを招くと見ている。さらに彼女は、先週金曜日にマクロン大統領が演説で、社会的分裂を正し、暴力的な過激主義と戦う目的で、彼が「イスラーム分離主義」と呼ぶものに取り組む計画を明らかにしたことにも言及した。

マクロン大統領は新しい「フランス・イスラーム」を約束する最初のフランスの大統領ではない。すでにこれまで歴代の大統領がそれを約束していた。しかし、とりわけテロ事件が相次ぐ中、2017年に大統領に就任した彼は、前任者たちが失敗してきたことを成功させたいと考えている。

ライシテ原則を取り入れ、それがナショナル・アイデンティティーの中核で重んじられている国では、ヒジャーブから一夫多妻制についての新しい勘繰りといったイスラームについての議論がごく日常的に行われている。そのため、トップダウンの政策決定の手法は受け入れられがたい。(フランス)議会が近々議論を開始するマクロン大統領が提案した法案は、600万人のフランス人ムスリムを疎外することになると言う評論家もいる。また、法案成立に立ちはだかる法的な困難を指摘する評論家もいる。

(後略)

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( 翻訳者:井上紗良 )
( 記事ID:50016 )