トルコ映画:アンタルヤ国際映画祭で女性の躍進
2020年10月12日付 Milliyet紙


第57回アンタルヤ黄金のオレンジ映画祭では、アズラ・デニズ・オクヤイ氏の『幽霊たち(Hayaletler)』がその夜に強烈な印象を与え、また監督が困難に直面しつつも手に入れた成功は、男性映画監督たちそして男性の物語が前面に出たトルコ映画界における変化のシグナルだった。

トルコ映画界において男性監督が主要な位置を占めて、男性キャラクターたちそして彼らの物語が頻繁に観客の前に提示されるという構図は、前夜に開催された第57回アンタルヤ黄金のオレンジ映画祭の受賞式典において女性たちが全面に出た結果とともに変わった。国内コンペティション部門の審査委員長のエルジャン・ケサル氏は、「私たちは勇敢さの傍らにいるという態度をとりたかったのです。」と述べた。

国内長編コンペティションにおける唯一の女性映画監督であるアズラ・デニズ・オクヤイ氏は、コンペにおいて『亀裂(Çatlak)』とともに二作のフェイバリット映画の一つである映画『幽霊たち(Hayaletler)』によって最高映画賞、最高監督そして最高フィクションをはじめとして5つの賞の獲得によってその夜を制したことは、この移り変わる構図のシグナルだった。

■女性の抵抗

エルジャン・ケサル氏が審査委員長を務めて:俳優のタネル・ビルセル、脚本家で作家のギュルセ・ビルセル氏、監督のクワンチ・セゼル氏そして新聞記者のゼイネプ・オラル氏からなる審査員はジャーヒデ・ソンク賞を「生活の調和(Dirlik Düzenlik)」の3人の女性俳優たちに授与されたこと、そして「亀裂(Çatlak)」が、女性の俳優たちが獲得したいくつもの最高女優賞、女性たちのステージにおける躍進をさらに印象付けるものとなった。受賞式典において頻繁に女性の連帯の強調が行われたことは、トルコ映画界における男性優位が将来に代わることができるというシグナルを含んだものであった。まさにフェスティバルの結末はそれより以前から発表されていたプロジェクトの促進プラットフォームであるアンタルヤ・映画フォーラムにおいても女性映画監督たちが、各賞で強烈なインパクトを残していた。

ワールドプレミアをヴェネツィア映画祭の批評家週間においておこない、ここから大きな賞と共に帰還した『幽霊たち(Hayaletler)』は、ある停電の際に人生が交差することになった4人のキャラクターたちの物語をテーマとしていて、ダイナミックかつ新鮮味のある監督手法が注目を引いているのだ。
最初の長編映画へ『幽霊たち』によって名を馳せたオクヤイ氏が、黄金のオレンジにおいて最高監督賞を獲得する中でおこなったスピーチは式典の精神を纏め上げていた。:「私は女性映画監督であるためにセクターで大変な苦労をしてきました。若い世代が台頭してきています。見ることと観察することの間の違いを教えてくれた私の母親に感謝をします。」
『幽霊たち』の制作者であるディレキ・アイドゥン氏は、最高映画賞を獲得したことによりステージにあがった際に同じ問題に言及をし、賞を『その願いを追いかけ続ける全ての女性たちのため』に獲得した。

「姉妹たち」に捧げる

二人の姉妹そして母親の間にあるダイナミズムに焦点を当ててネシム・イェティク氏が執筆した『生活の調和』の三人の俳優、アシイェ・ディンチソイ氏、ベトュル・エセネル氏、ドゥドゥ・イェティク氏もステージへジャーヒデ・ソンク賞を獲得するとディンチソイ氏もスピーチにおいて女性たちについて強調をし、賞を「自分の姉妹たちそして「イスタンブル協定は有効だ。」という全ての姉妹たちに捧げた。

その夜にはアヴニ・トルンアイ博士審査員特別賞も獲得して大所帯の家族で過ごした苦労の多い日に焦点を当てたフィクレト・レイハン氏が手掛けた『亀裂』の全ての女性俳優たち、ジャナン・アタライ氏、エリフ・ウルセ氏、グルチン・キュルトュル・シャーヒン、スレッヤ・キリムジそしてトゥーチェ・ヨルジュ氏がステージに最高女優賞を獲得するために登壇した。『黄色い熱(Sarı Sıcak)』によってその名を知られる映画監督レイハン氏が昨年死去した映画作家ジュネイト・ジェベノヤン氏に捧げた映画は『亀裂』の役者たちもまた映画人たちが更に多くの女性キャラクターたちを生み出すように提言を行い、各賞を女性たちのために獲得をした。

各賞において特筆すべきその他の作品はエルデム・テペギョズ氏のディストピア的なサイエンス・フィクションである『影の中で(Gölgeler İçinde)』となった。


■各賞を分け合う

まるで機械のようにコントロールされるある工場における反乱に巻き込まれるあるキャラクターを取り上げた映画は、メインの審査員から最高映像監督賞、最高音楽そして最高芸術監督賞を獲得して、技術部門を席捲した。映画はまた、審査員たちの映画作家協会(SİYAD)と映画監督者協会(Film-Yön)においてもコンペティションにおいて選出された。


『混乱したテープ(Karışık Kaset)』の監督であるトゥンチ・シャーヒン氏の、借金を清算しようとするある会社の二人の労働者とある借金の間で起こる物語を扱った新作映画『人間は二つに分かれる(İnsanlar İkiye Ayrılır)』もまた受賞式典において二つの賞を受賞して注目を集めた作品の一つとなった。映画における役柄によってネザケト・エルデン氏は、最高助演女優賞を『幽霊たち』のナラン・クルチム氏と分け合った。シャーヒン氏は、映画によって最高シナリオ賞を獲得して賞をその物語を彼女に提示した姉妹に捧げた。

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(翻訳者:堀谷加佳留)
(記事ID:50032)