津波被害の直前、「海に水がなかった」
2020年10月31日付 Milliyet 紙


イズミル、セフェリヒサル地区沖で発生した地震の後、地区では津波によって生じた問題の解決が急がれている。地区の重要な観光エリアであるスアジク区では多くの店や仕事場の机や椅子が浸水した。同地区のある店主は「海に水がなかった」と語る。

イズミル、セフェリサヒル地区沖で発生した地震の後、地区では津波によって生じた問題の解決が急がれている。
昨日市内で起こった地震の震央、セフェリサヒルでは津波の影響で家屋や店舗、仕事場が浸水し、被害に遭った市民は、自力で排水作業を行った。排水作業は地方自治体チームによっても行われた。地区の重要な観光エリアであるスアジュク区では多くの店や仕事場の机や椅子が浸水被害に遭っている。
セフェリサヒルでは洪水に巻き込まれた車が数台、海に落ちたという。港ではロープが切れ、流された船がいくつも海に横たわっていた。

■「海に水がなかった」

同地区で店を経営する一人、68歳のデニズ・トゥファンさんは地震発生当時、海辺にいたという。「ちょっと見てみたら、海に水がなくて、何が起きているのかわからなかった。こんなふうに水が大通りに入ってきました。破裂した送水管のようでした。前に何があっても押し流していきました。私も水に流されてポールにぶつかりました」

■80歳の女性も次のように語る。

「子供たちと座っていたんです。なんて悲劇でしょう。船はロープが切れて、流されていって。水が頭上に来るのを見ました。逃げられませんでした。すべての道が浸水していました。どうにもこうにも厳しい状況でした。私たちは朝まで屋外で過ごしました」

■サモス島でも津波発生

エーゲ海で発生した地震の影響で、サモス島では多くの建物や道路が被害を受けた。ギリシャのマスコミの情報によると、震源はサモス島であるというこの地震により、島内の多くの建物や道路が被害を受けた。首都アテネからクレタ島まで、国内全域を襲ったこの地震で、サモス島の多くの家屋も被害を受けたという。

■歴史的な教会も倒壊

ギリシャのカルロヴァシ地域では古い建築物が何棟か損壊し、家屋では壁にひび割れが発生し、屋根が崩れ、歴史ある教会が倒壊したという。
ギリシャ当局は、起こり得る余震に備えて、市民に家から離れるように呼びかけた。サモス島では1名が瓦礫の下敷きになり、10名が負傷しているが、島内空港の屋根がひび割れたため、しばらくの間フライトが実現できなかったということだ。

■津波で家も車も浸水

カルロヴァシ港など、沿岸部で発生した小規模な津波で、多くの車や家屋が浸水した。当該地域では捜索活動および救助活動が引き続き行われているという。一方、サモス島近くのイカリア島では地滑りが発生し、道路が塞がれたことで、この地域への交通が停止したと報告されている。

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( 翻訳者:木内唯理 )
( 記事ID:50119 )