トルコ・アゼルバイジャン新時代
2020年12月04日付 Hurriyet 紙


速報によると、アルメニア軍がナゴルノ・カラバフ地方から撤退する中、トルコとアゼルバイジャンにとって重要な展開が生じた。アリエフ大統領は、停戦協定にこの項目を盛り込むことを望んでいた。新しい回廊が開通する予定で、トルコの4つの県の貿易によい影響が見込まれる。専門家らは、この展開が地域に隣接する他の県やトルコの経済にも重要な影響をもたらすと述べている。詳細は次の通りだ。

アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領が「敵を我々の土地から追い出し、新たな現実を作った。皆がこの現実を受け入れることになる」と述べている現実とは、何年もの間占領されていた土地が既にアゼルバイジャンの支配下にあり、追い出されていた人々が故郷に帰るということを含む。

■新たな回廊が開通予定

ナゴルノ・カラバフ地方とアルメニアを結ぶ唯一のルートであり「ラチン回廊」と呼ばれている道は、5年間暫定的に同地域を統治するロシア軍の管理下に置かれる。

ラチン市中心部は、幅5キロとされる回廊の中に収まっているため、ここにも3年間ロシア軍の部隊が駐在する。この道は3年以内に県中心部を避けるように移設される予定だ。アリエフ大統領はこの移設をさらに短期間で完了させると述べており、回廊が開通するタイミングでラチン市中心部のロシア軍はその任務を終える。

アルメニアとハンケンディを結ぶ道は、アゼルバイジャンによって占領から解放され同国の管理下に置かれているシュシャの中心部を経由している。停戦により、この道も市外に移設される。ハンケンディに居住するアゼルバイジャン国籍のアルメニア人は、新設される迂回路でアルメニアへの間で行き来ができる。将来的に、入出国の管理はアゼルバイジャンによって行われる。

■トルコの庇護下に

停戦会合でアリエフ大統領が特に要求していた、ナヒチェヴァンとアゼルバイジャン西部の各県を結ぶ回廊も、この地域の新しい現実の1つになる。旧ソ連時代、ナヒチェヴァンとアゼルバイジャン本土は鉄道と道路によって互いに結ばれていた。

占領期には断たれていたこの繋がりが復活する。この回廊の安全保障は5年間はロシア軍が担当する。ロシア軍の同地域での任務期間は、関係国の反対がない限り続く。反対する国は、期間満了の6か月前にこれを通知する必要がある。

回廊が完成すると、トルコ・アゼルバイジャン間に陸路の繋がりができる。アリエフ大統領は、イラン、ロシア、トルコ、それに望むならアルメニアもこの回廊を活用できると述べた。

回廊の開通により、周辺に位置するアルダハン、カルス、ウードゥルの各県が交易基地となる。 

■新たな時代の始まり

ナゴルノ・カラバフ地方と周辺の県は、再構築・リハビリ・そして平和に共存する生活を取り戻す時代を迎えることになる。

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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:50276 )