トルコの演劇史を問い直す展覧会-イスタンブルのアルメニア語演劇の歴史への旅
2020年12月17日付 Milliyet紙


トルコにおける初のアルメニア語の演劇雑誌である『楽屋(Kulis)』を間断なく1946-1996年の間に刊行した演劇芸術家そして発行者のハゴプ・アイヴァズ氏のアーカイブが、初めてヤプ・クレディ文化芸術センターにおいて演劇そして芸術愛好者たちの前に姿を現す・・・


フラント・ディンク財団が率先して、トルコ演劇財団そしてヤプ・クレディ・文化芸術出版社の協力の元で準備がなされた『楽屋:ある劇場の記憶、ハゴプ・アイヴァズ』の展覧会はその前日にヤプ・クレディ・文化芸術センターにおいて来場者へと開かれた。1911-2006年の間に生きたイスタンブルの演劇アーティストそして発行人であるハゴプ・アイヴァズ氏が、個人的な努力によって作り上げた劇場アーカイブから出発をして構築された展覧会は集合的な記憶、アイデンティティそして場所の文脈におけるトルコの劇場の歴史に焦点を当てている。

■1万2000のマテリアル

ハゴプ・アイヴァズアーカイブは、2006年にアイヴァズ氏の死去の後に、まずはアゴス紙に、その後にフラント・ディンク財団に寄付がなされた。アーカイブスはオスマン語、アルメニア語そしてトルコ語、600近い写本そして印刷された劇場文書を、500以上のアルメニア語そしてトルコ語の定期刊行物、雑誌そしてパンフレットと並行して写真、ポスター、カリカチュア、スクラップ、招待状、イラストそしてポストカードからなる約一万2000のビジュアル・マテリアルを含んでいる。
2019年にアイヴァズ氏の幾つかの個人的なアイテム、獲得した賞そして1946~1996年に間断なく刊行をしたアルメニア語の文化・芸術誌であるクリス誌の1104号の完全版コレクションがフラント・ディンク財団へ寄贈されることと共に、アーカイブは更に完璧な形を得たのだ。フラント・ディンク財団によって何年間かの間に、大部分のカタログ化が完成しデジタル環境に移されたアーカイブは『楽屋:ある劇場の記憶、ハゴプ・アイヴァズ』というタイトルの展覧会の開催と同時に、研究者たちのアクセスへと開放された。

展覧会のデータベースとなったハゴプ・アイヴァズ・アーカイブは、19世紀の中頃から今日までのオスマン朝そしてトルコの劇場における俳優陣、コミュニティそして劇場についての数多くのオリジナルのコンテンツを含んでいる。若い頃から収集した書籍の数々、雑誌、記録、ポスター類、写真に埋め尽くされた仕事場を‟私の天国”と名付けたアイヴァズ氏の細やかな比較の情熱と結びついた劇場、アーカイブそして社会的な記憶との間に構築が出来る文脈に関しても示唆を与えている。

■『楽屋』誌の影響

『楽屋:ある劇場の記憶、ハゴプ・アイヴァズ』は三つのメインカテゴリーから構成されている。最初のパートは、演劇への情熱が青年期にまで遡るハゴプ・アイヴァズ氏のエキストラから監督業、コラムの執筆から出版にまで至る人生を解説するパネルで、イスタンブルのアルメニア語劇場における制作活動とその影響力をレンズの下に提示している。第二のパートにおいてはアイヴァズ氏が1946-1996年の間に間断なく出版をした『楽屋』誌のトルコにとどまらない影響が、その時代の芸術そして政治を基軸にし、時にはタイムテーブルを伴って取り上げられている。最後のパートでは、オスマン朝そしてトルコの劇場の歴史において範となった数多くの芸術家、コミュニティへ、演劇へそして劇場拠点へと集中し、来場者を、これらの間における文脈を発見しながらトルコの演劇の過去を新たに捉えることへと招待している。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:堀谷加佳留)
(記事ID:50337)