エルドアンの憲法改正発言、海外で反響
2021年02月07日付 Cumhuriyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン公正発展党(AKP)党首・大統領は、閣僚会議でのスピーチにて憲法改正をほのめかした。ブルームバーグ紙は、エルドアン大統領の発言を「4年前にあった通りそれは政治的混乱を招いたが、野党は、エルドアンの意図は完全にそれだったと述べた」と考察した。

AKPのエルドアン大統領は、先日「おそらく今、トルコが憲法について再び議論する時が来たのだ」と言い、憲法改正に踏み出せると述べた。米メディアのブルームバーグ紙は憲法改正発言を俎上に載せた。

ブルームバーグ紙の報道ではエルドアン大統領の発言を「一見、エルドアンが1982年憲法の名残である法律を標的としたことは民主主義の強化をしているように捉えられうる」と考察した。

■新たな一手を試みた

再び話題に上った憲法改正についての分析では、次のように述べられた。

「2017年に行った憲法改正により広大な執行権を手にしたエルドアンは、トルコの基本法にて新たな一手を試みた。エルドアンの公約は4年前にあったように政治的混乱を招いたが、野党は、エルドアンの意図は完全にそれだった話した。」

■「国民の話題をそらそうとしている」

分析では、一時期トルコ外相および経済相を務めたアリ・ババジャン氏の「これは、トルコ国民に本当の問題を見せないようにしていることに関してだ。我々は、国民の話題をそらそうとする試みの犠牲になってはいけない」という発言が思い出された。

ブルームバーグ紙はババジャン氏の発言を考察し、「ババジャンと他党党首らが主張する真実は、議会の議席数と一致している。エルドアンが作り出した国粋主義的で保守的な連立が法改正を施行するためには23議席足りない」と述べた。

■役割を確固なものにする

憲法改正に関する計画を知っている関係者の一人は、ブルームバーグ紙に出した声明で「改正がどういったものであれ、それはエルドアンのビジョン再形成の役割を強固にするだろう。改正がどういったものであれ、それはエルドアンのトルコ再転換ビジョンにおける新たな政治体制の役割を確かなものにするだろう」とコメントした。

■エルドアンはさらに先に

AKP党員管財人であるブル氏の[ボアジチ大学]学長任命へのプロテストとともに憲法改正を考察した分析では次のように述べられている。

「エルドアンは現憲法を批判する一方、国内大学を間近で追うために軍が作り出した構造についてしばしば言及しているが、彼の大学監視は更に進み、大統領の権力のおかげで学長任命権を拡大させた。ここ一週間でイスタンブルではこのような任命に抗議する多数の学生が逮捕された。アメリカやEUとの近頃の衝突やコロナ禍により実施されている規制で徐々に悪化していく経済は、エルドアンの人気に影を落とした。」

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:50648 )