CHP女性党員、イスタンブル条約離脱に抗議
2021年03月20日付 Cumhuriyet 紙


共和人民党(CHP)の女性幹部および議員は、イスタンブル条約破棄に関し、「本決定は明らかにトルコ憲法から目を背けるものである。フェミサイド(女性を標的とした殺人)は政治に関わるものだ。我々は、エルドアンがトルコ大国民議会(TBMM)および法を無視して下したイスタンブル条約離脱決定を認めない、認めることはない」と述べた。

CHPの女性幹部や議員は、イスタンブル条約破棄に対しCHP本部で記者会見を開いた。まずCHP事務局長のセリン・サイェキ・ビョケ氏、次いで女性支部長のアイリン・ナズルアカ氏が話した。スピーチの見出しは次の通り。

■4千2百万人の女性の権利が奪われた

国として、暗い一日を迎えました。女性の救いの手であるイスタンブル条約が一夜にしてワンマン政府によって破棄されたのです!この決定により、保護や接近禁止決定にも関わらず最も安全な場所である自身の家、ましてや通りの真ん中で殺された何千人もの女性が再び殺されました。4千2百万人の女性の権利が奪われたのです。レジェプ・タイイプ・エルドアンは自身の立場を改めて明らかにしながら、女性の生存権を擁護するイスタンブル条約を支援するどころか、残虐者たちの味方をしたのです。

■あなたたちは何に不快になったのですか

トルコが初の署名国となったイスタンブル条約は、女性に対するあらゆる暴力の防止のために国に責任を課しています。心理的暴力、執拗なストーキング、身体的暴力、強制結婚、性的・経済的暴力を含むあらゆる暴力から女性を守る最も包括的な条約です。では、公正発展党(AKP)政府に聞きます。この条約の何に不快になったのですか?女性を無視した秩序から生まれる女性に対する暴力の火を焚きつけることは、私の政府ができることではありません。女性に対する暴力や家庭内暴力事件が今後増加していくことの罪は、イスタンブル条約を破棄した者たちにあります。

■我々は離脱決定を認めない

7月20日市民クーデターの実行者は止まらず、彼らの不当、不法、不正な統治が続いています。昨夜TBMMに対しまた一つクーデターが行われ、女性が長き闘いの結果手にした勝利が台無しにされ、普遍的価値から遠ざかりました。議会にて全会一致で承認されたイスタンブル条約が国民の意思に背いて破棄されることがあってはなりません。人権や基本権、自由の分野における条約はTBMMの決定、つまり法律により取り下げられます。本決定は明らかに我々の憲法をも無視するということです。フェミサイドは政治に関わるものです。私たちは、エルドアンのTBMMおよび法に背いたイスタンブル条約離脱決定を認めません、認めることはありません!

■どんな場所も我々の闘いの場所である

私たち女性は恐れたり、隠れたり、残虐者たちに従ったり、尻込んだりすることはありません。彼らが恐怖を広めようとするたびに我々の根本は強くなるのです。TBMMをはじめとしたあらゆるプラットフォームでこの条約が実行されるために、女性運動とともに闘いを続けていきます。これから私たちがいるどんな場所も、それは通り、地区、広場も含め、私たちにとって闘いの場所です。私たちは、良心を持つ男性たちが彼らの母親、妻、姉妹、友人であり、人生を平等に分け合う女性の味方であることを知っています。私たちは一団となってこの抑圧にストップと言い続けます。私たちがトルコを明るい日に導くのです!

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:50815 )