メーデー、タクシム広場で混乱
2021年05月01日付 Milliyet 紙


トルコでは祝日となる5月1日のメーデーに合わせ、タクシム広場へデモ行進を図ったデモ隊が逮捕された。イスタンブル県当局は、タクシム広場へ行進を図った複数のデモ隊のうち計212人を逮捕し、法的措置を開始したことを明かした。

最初に、メジディイェキョイに集まったグループがタクシム広場へのデモ行進を図った。警察はこのグループの行進を許可せず、およそ20人を逮捕した。また別のグループがタルラバシュからタクシム広場へのデモ行進を図ったが、このグループのメンバーも逮捕され、警察署に連行された。タクシム広場とその周辺では警察による対応が続いた。

■シシュリで逮捕

シシュリでは、5月1日メーデーに合わせて1つのグループが横断幕を広げ、スローガンを掲げた。クルトゥルシュからオスマンベイ方面にデモ行進したグループに警察が対応し、メンバーを逮捕した。シシュリでは同日朝から40人が逮捕されたと報じられた。

■バリケードを撤去しガラタサライ広場に達したデモ隊に警察が対応

ベイオール区タルラバシュでは、スローガンのもとに集まったグループがガラタサライ広場に向けて行進を開始した。このグループが警察によるバリケードを突破しガラタサライ広場の入り口に達すると、警察が対応にあたり、グループの活動家らは警察によって逮捕された。

■タクシムに行進を図ったデモ隊、ハルビイェで逮捕

シシュリ区ハルビイェの共和国通りでは、43人がタクシム広場に行進を図った。このグループには人民民主党(HDP)のムサ・ピルオール国会議員も参加した。警察はデモ隊を取り押さえ、43人を逮捕した。この衝突で催涙ガスが使用され、デモ隊と警察隊の双方に負傷者が出た。

■ベシクタシュからタクシムに行進を図ったデモ隊への対応

ベシクタシュ区バルバロス大通りに集まったグループは、タクシム広場に行進を図った。警察はこのグループを停止させたが、デモ隊は行進を強硬に主張したため警察は催涙ガスを使用して対応した。逮捕されたメンバーは警察本部に連行された。

■イスタンブル県当局から発表

イスタンブル県当局は、5月1日メーデー当日、ロックダウンに違反し無許可でタクシム広場に向け行進を図った212人を逮捕したことを明かした。

当局による発表では、5月1日メーデーに合わせてタクシム共和国記念碑での花輪の掲出とカザンジュ坂での献花と記者会見を要求した労働組合、トルコ真の労働組合連盟(HAK-İŞ)、 トルコ労働組合連合(TÜRK-İŞ)、公務員労働組合連合(Birleşik Kamu İş)、母国党(Vatan Partisi)、トルコ青年連盟(TGB)、権利と労働の組合(Hak Sen)、トルコ革新労働組合連合(DİSK)、全教職員組合(TEÇ-Sen)、文官労働組合(SİME-Sen)、医療労働組合(SAHİM-Sen)、DİSKのうち公務員組合連盟(KESK)・トルコ技術者会議所連合(TMMOB)・トルコ医師連合(TTB)の申請に対し、まん延防止措置と外出制限を順守することを条件に、県が特定の時間に限り認可したことが明かされた。

当局の発表の内容は以下の通り。

「県と区の衛生委員会によって発出された外出制限、外出禁止令に違反し、認可済みの労働組合を除くタクシム広場への行進を目的として集まった人々に対し、衛生法に基づいて行政措置をとった。郡は、法令第2911号に基づく決定に反するため集会とデモを目的として集まり、治安部隊による警告にもかかわらず解散せず、これに抵抗し混乱をもたらした計212人を逮捕し、彼らに対し法的措置を開始した。」

■イズミルの無許可デモで10人が拘置

イズミルのコナク広場とキプロス戦没者通りでは1日11時ごろ、5月1日メーデーに合わせ2グループがデモの組織を図った。警察隊はデモの参加者に対し、デモ活動が無許可であることを説明し解散を要求したが、デモ参加者は警告に従わず警察隊が対応にあたった。キプロス戦没者通りでのデモでは、「希望の組合(Umut Sendikası)」のメンバー7人、コナク広場では社会運動団体「梃子(Kaldıraç)」のメンバー3人が逮捕された。

これらの人々については、法令第2911号に違反したとして措置が取られ、「外出制限に違反」した罪で3150リラずつの罰金が科された。

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( 翻訳者:麻生充仁 )
( 記事ID:50991 )