観光業「赤字は、冬に挽回」
2021年06月02日付 Hurriyet 紙


トルコの観光業は夏のシーズンが到来したにもかかわらず未だ望むようなレベルには達していない。ヨーロッパからは未だ観光活動が始まっていない。ロシアはというと、航空制限を延長した、この好ましくない進展にもかかわらず観光業者は希望を抱いている。観光業者は「6月末から7月初めに観光活動が始まる。5月と6月の損失は9月と10月に取り戻そうと思っている」と話した。

コロナ禍は今年も観光産業に影響を与え続けている。感染者数は激減したが、ロシアやヨーロッパ各国からのトルコへの渡航許可は出なかった。トルコに最も多くの観光客を送客している市場の中で地位を確立しているこれらの国からの渡航許可が出ないため、観光産業も準備をそれに従って始めている。昨晩ロシアのコロナウイルス対策本部はトルコへの航空制限を6月21日まで延長することを伝えた。ロシア・トルコ間の航空路線は、4月12日に出された決定により4月15日から6月1日まで一時的に停止されていた。ロシアからまたこのような決定が下されたのちの、観光産業に対する新しい計画や予測を伺った。

■素晴らしい知らせを待っている

世界的に旅行活動がいまだ期待されているレベルまで到達していないと述べたトルコホテル連合長のスルリ・チョラバトゥル氏は、「私たちの最も大きな利点は信頼できる観光証明が適用されることである。渡航解禁とともにホテルのサービスのクオリティに関しても、大きなアドバンテージを得るだろう。ロシアは現在、6月21日までの延長決定を下した。ロシアから他の国々への路線もさほど多くない。自国内で旅行活動を行なっているのだ。クリミア半島やソチに行っている。トルコの感染者数が定められた基準よりも下回っていても、ロシアは航空路線を再開しない。ヨーロッパからも素晴らしい知らせを待っている。イギリスからは6月の末から観光客の送客があると予想している。これ以外にも中東や東側諸国、アラビア半島からの需要があるだろう」と話した。

■結果を見ていく

保健省、文化観光省、外務省が観光に対し尽力していることに対し、チョラバトゥル氏は「結果を得ていく。ヨーロッパや世界における正常化が進むにつれ、これらの結果を私たちも見ていく。シーズンが遅く始まったことによる損害もあるが、ワクチン接種が進むとともに、正常化のプロセスも加速するだろう。今年のシーズンは例年よりも長く続くだろうと考えている。シーズンが伸びれば今季の損害も取り戻せる。昨年に引き続いて1年を締め括ろうと思っている。2022年はさらに良くなるだろう。ここで重要なのは感染者数の減少を気を緩めずに続けることである。また、国内市場からも、正常化の決定とともに活動が活性化すると考えている」と話した。

■冬に希望を抱いている

トルコがロシアのみに観光活動を解禁していないことに触れたタイタニックホテルグループの統括コーディネーターのギョクハン・オズバトゥル氏は、「ロシアは6月21日まで延期した。ヨーロッパとイギリスはその期間で航空路線を解禁することを計画している。もう少し早い解禁を期待していたがそうはならなかった。とはいえ、6月に解禁されても昨年を超すと予想している。感染者数が減少したのと同時に多くの国からの入国が始まる。全てが感染者数に比例する。ホテル業界や観光業界として全てが準備万端な状態で待っている。ロシアが出した決定により15-20日多く失った。何があっても昨年よりも良いシーズンを過ごす。昨年は7月に活動が再開したが9月末には停止された。だが今年はワクチン接種により冬のシーズンも良い状態で過ごすことができることを期待している」と話した。

■「感染者数を減少させなければならない」

トルコへの渡航禁止が6月21日まで延長されたのち、コメントをしたアランヤ観光業管理協会会長のブルハン・シリ氏は「感染者数が急激に減少した一方で期待値には達していない。この20日間のプロセスで感染者数の減少を続け、期待値まで下げるという結果に関して、私たちの見解から、効力のある決定が下されることを待っている。航空路線の再開はトルコを愛しきたいと思っているロシアの観光客の観点と、トルコや各地域の観光業の観点どちらからも大変有効になる」と話した。

■アンタルヤの気候は最適

感染者数が1万人以下に減少したことを指摘したリマク観光グループ会長のカーン・カヴァロール氏は、以下のように述べた。「問題は政治にあると考えている。感染者数がこの程度で減少した一方で航空路線が再開しなかったことは遺憾であった。しかし7月からヨーロッパからの旅行活動が再開する。これによりロシアからの入国もあり得る。これまでにアンタルヤに訪れた観光客は75万人であった。昨年を超えている。そのため昨年を超えることができると考えている。ホテル業界として安全証明の基準となるすべての規則に則った業務を今後も継続していく。この点で国内観光においても大きな復活を望んでいる。ヨーロッパに住むトルコ人が母国で過ごしたいと思っている休暇とともに、非常に大きなポテンシャルをもたらすだろう。トルコを毎シーズン選択し、何をしようかとトルコに訪れるロシア人や、東欧、ベネルクス3国の人々、イギリス人、そしてドイツ人がいる。その需要のおかげで観光のポテンシャルも向上していくだろう。感染者数の減少とワクチン接種が進むと同時にシーズンも伸びていく。そして、アンタルヤの気候はそれに最適である。

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( 翻訳者:瀬戸慈弘 )
( 記事ID:51138 )