黒海北岸ロシア領域で、8千匹の鳥の死骸
2021年10月04日付 Milliyet 紙


ロシアの地元メディアが報じた、8000羽の鳥の死骸が空から降り注いだビーチの光景はゾッとするもので、短期間で世界に波及した。科学者らは新たな感染症の流行を懸念する。

写真1:地球上で最大の面積を誇るロシアで、空から鳥の死骸が雨のように降るという不可思議な状況が一週間で二度目となり、全世界に衝撃を与えている。

写真2:シベリアに続き、今回、2014年にロシアが併合した黒海沿岸のクリミア半島で数千羽の鳥が死に、国際メディアが「この世の終わり」という見出しをつけて取り上げた。

写真3:地元メディアは、黒海の内海にあたるアゾフ海の腐海(スィヴァーシュ干潟)と
アラバト・スピット(砂州)の海岸線が約8000羽の鳥の死骸で覆われていると報じている。

写真4:海岸に並んで落ちている鳥には、オオハム、カモメ、海鳥等がみられ、ロシアのテレビ番組はクリミアのビーチから中継で視聴者にこの悲惨な光景を放送した。

写真5:クリミア連邦大学の生態学者であるグリゴリ・プロコプフ氏は「数千羽の鳥の死骸を記録した。それらのほとんどは中毒症状には見えず、症状は、鳥が病気で死んだことを示している」と述べた。

写真6:プロコプフ氏は、「中枢神経系が侵される症状に酷似している。おそらく何らかのウイルスだが、最終判断は獣医師の調査に判断に委ねられる」と話した。

写真7:ロシアのメディアは、黒海沿岸を終末映画のワンシーンに変えてしまった鳥の死骸は、そのほとんどが渡り鳥で、クリミア沿岸で越冬する種であることを明らかにした。

写真8:地元住民は、深刻な大気汚染のせいで鳥たちが死んだのではないかと考えている。一方、専門家らは、動物の大量死が新たな「鳥インフルエンザ」の兆候である可能性を懸念している。

写真9:数日空けて二度
ロシアでは一週間の間に300羽近いワタリガラスが死んでいるのが見つかった。ノヴォシビルスク州ウストタルクスク村でその写真が撮られて以降、大量死に関する調査が続いている。ウストタルクスク地域の獣医であるセルゲイ・クズリャーキン氏は、この出来事は、一見したかぎりでは「中毒」のようだと述べている。

写真10:地元メディアの情報ソースによれば、鳥の死骸からサンプルが採取された。同じ情報ソースでは、今年生まれた若鳥も死んでいると報じており、必要な予防措置が取られることを明らかにしている。

写真11:人々の不安をかきたてる
地域住民は、近所のいたるところが「黒い鳥の死骸」で覆われていると話す。ロシアのメディアであるBezformataは、死んだ鳥が空から落ちてくる光景が「住民の不安をかきたてた」と書いている。

写真12:「初めて見る。ショックを受けた」
クズリャーキン獣医師はメディアの報道でショックを受けたと述べ、「私は1975年以来獣医師をしているが、(この状況は)初めて見る。ショックを受けた」と事態の深刻さを伝えた。

写真13:こうした出来事を指す専門用語もつくられ、アフロスカリプス(Aflockalypse)という。しかし、大量死する種が広範囲で、ある意味、地球規模の大災害を示唆しているように見えても、それぞれの事例が独自の原因を持っている可能性のほうがはるかに高いと見られている。

写真14:(鳥の死因は)病気、中毒、異常気象(地球温暖化)、低酸素、飢餓、移動の失敗等も含まれる。しかし、死んだワタリガラスはウストタルクスク地域では中毒で死んだ可能性があると考えられている。

写真15:一方、Bezformataは、研究室での調査により、ワタリガラスが「危険な伝染性ウイルス性疾患」に冒されているわけではなかったと明らかにした。鳥類学者のアレクセイ・ヤノフスキー氏は、鳥が中毒によって死んだのなら、殺虫剤を摂取した可能性があると述べている。

写真16:蚊の大群(蚊柱)
また、ロシアで見られた異常な自然現象も見た人々を驚かせた。その瞬間を撮影した人は、「恐くて窓を開けることさえできなかった」と、恐怖体験を語る。

写真17:ロシア東部では先週末ずっと、蚊の大群によってつくられた「竜巻」が太陽を覆い隠しており、その様子が動画に記録された。カムチャッカの東海岸では、何百万匹もの虫でできた太く動きの速い蚊柱が出現し、甚大な被害をもたらした。

写真18:同地域で撮影された写真では、遠目に見れば空中にチリやホコリを吹き飛ばしている竜巻がいくつか見られる。しかし、そのモヤの内側から撮影した画像では、竜巻は実際には何百万もの害虫でできていることがわかる。

写真19:「窓を開けようと思えなかった」
ウスト・カムチャツカのアレクセイ氏は、「この蚊の雲の中を数百メートル走行した。道路はほとんど見えず、気持ちのよい経験ではなかった。窓を開けようとは思えなかった」と述べた。

写真20:また「視界のかぎりに巨大な蚊柱が何本も見えた。そのうちのいくつかは新たな竜巻を形成するために一度分かれて再び一か所に集まってくる様子も見られた」と語った。

写真21:(蚊の)大群の中を移動中の車内から撮影された映像は、虫の密集度合をじかに示していた。この動画では、道路の下部にある竜巻と、車両の周りの無数の蚊をとらえている。

写真22:空からネズミが降った
オーストラリアで過去数か月にわたって撮影された衝撃映像は、農家がこの十年ほど最悪の齧歯類の疫病と戦っている中で、ネズミが空から降ってくる様子をとらえている。ニューサウスウェールズ州の田園地帯で撮影された驚くべき映像では、死んだネズミと生きているネズミの両方が空から降ってくる様子が見られる。

写真23:The Sun紙によれば、ネズミは農家による穀物の刈り入れ後に機械から落ちてくる。この恐ろしい映像は、ABC紙のルーシー・サックレイ記者によって「空からネズミが降っている」という説明書きとともにツイッターで拡散された。

写真24:あらゆるところで蔓延
ネズミが蔓延している地域では、農家は収穫物すべてがネズミの蔓延のおかげでダメになることを恐れて当局からの支援を求めている。農家組合は、ネズミの蔓延で影響を受けた農家一軒あたりに2万5000ドルの支援を要求している。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:51668 )