ポーランド、トルコを非難―ベラルーシ難民問題
2021年11月12日付 Cumhuriyet 紙


ポーランドは、トルコがロシア、ベラルーシと結託してベラルーシ・ポーランド国境の難民問題を深刻化させているとしてトルコを非難した。トルコ政府はこの主張を否定している。

ポーランドのマテウシュ・モラウィエツキ首相は、11日に開かれた臨時議会で、「トルコのふるまいはベラルーシとロシアと完全に同調しているように見え、遺憾だ」と述べた。

モラウィエツキ首相は、ロシアを「危機の黒幕」だと非難し、トルコの関与についての質問に対しては「1、2か月前トルコは我々と良好な関係を築こうとしているように思われたが、我々の山火事の消火活動とトルコの観光業の宣伝に対する援助は誠に残念なことに一方的な厚意に終わった」と語った。

■EUが声明

EUの高官は、難民の移動について、主にロシアの航空会社アエロフロートに責任があるとみているが、トルコ航空のイスタンブル・ミンスク便も一端を担ったとしている。

ウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長は、「EUは制裁の内容について、人身売買に協力する第三国の航空会社のブラックリスト登録を含めて検討中だ」と表明した。

■トルコ航空は疑惑を否定

トルコ航空は、一部の国内外のメディアによる「トルコ航空はベラルーシ便で不法移民を運んでいる」との報道を否定した。

■ベラルーシによる報復か

この数か月、シリアやイラクをはじめとするさまざまな国からの難民が、人身売買組織の仲介でベラルーシの首都ミンスクに移動し、その後ポーランドに入国していることが明らかになっていた。

また、ベラルーシからポーランドへ入国を試みた難民の一部が、ポーランド警察の国境警備隊によって暴行され、押し返されている姿が報道されていた。

ポーランドは、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ政権が中東をはじめとするさまざまな地域からEU入域を望む移民・難民を利用し、摩擦を生じさせているとして非難している。ポーランド政府は、ベラルーシは欧米諸国による制裁に対する報復としてこれを行っていると主張している。

■外相がポーランドに提案

メヴリュト・チャヴシュオール外相は、ポーランドのズビグニェフ・ラウ外相と電話会談し、ポーランドの声明に抗議した。トルコ外務省の発表によると、チャヴシュオール外相は会談でラウ外相に対し、国民の状況の正しい理解のため、ポーランドから技術者を派遣して搭乗記録の調査を行うことを提案した。

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( 翻訳者:麻生充仁 )
( 記事ID:51833 )