エジプト:難民女性に対する性暴力被害支援キャンペーン
2021年11月29日付 al-Quds al-Arabi 紙


■エジプト難民女性の性暴力被害者支援キャンペーン

【カイロ:本紙】

「私はスーダンを通ってエリトリアからエジプトに向かう途中で強姦されました」。

一人のエリトリア難民が、性的あるいは民族的なマイノリティーに属する女性擁護者たちの団体が始動した「壁の外へ」キャンペーンに対し自身の悲劇を語った。またこれと時を同じくし、国連によって「女性に対する暴力を終わらせるために団結する」と題されたキャンペーンが発足した。これは16日間続いたのち、12月10日の世界人権デーを記念しその活動を終了する。

「壁の外へ」キャンペーンはエジプト社会における難民女性たちの苦しみを明確にし、彼女たちがこれまでが明るみにできなかった強姦や嫌がらせの被害を明らかにすることを目的としている。同様の活動は、女性に対する暴力と闘うための16日間にわたるキャンペーンの期間内で行われる。

このキャンペーンは、武力紛争地帯で性的あるいは肉体的虐待を受けた結果として、国境を超えて逃げてきた難民女性たちの体験を扱っている。彼女たちはそこで貧困や家庭内暴力に苦しみ、閉鎖された空間のなかであらゆる種類の性的、肉体的、心理的暴力に晒されてきた。

彼女たちは安全と人道的な扱いを求めて難民となったが、望んでいた安全を手に入れるという希望が打ち砕かれる困難へと直面した。彼女たちは生き続ける意思を失ったが、エジプトに暮らす全ての難民女性が願うのは、エジプト社会がその中に彼女たちの存在を受け入れることだけである。

(後略)

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( 翻訳者:金子祐葵 )
( 記事ID:51933 )