宗務庁、モスクの看板からT.C.(トルコ共和国)削除
2021年12月12日付 Cumhuriyet 紙


トルコのモスクに掲げられている白地に紺字の看板が紅白デザインに変更される。また、新バージョンの看板からは「T.C.(トルコ共和国)」の文字が削除される。変更にかかる費用は各モスクの信徒コミュニティが負担する。

宗務庁がモスクの看板のデザイン変更を決定した。現在、白地に紺字の看板が紅白の二色デザインに変更される。ソズジュ紙ヴェリ・トプラック記者の記事によれば、(現行デザインにおいて)モスクを管轄する地域別ムフティ協会名の上に書かれている「T.C.(トルコ共和国の意味)」の文字は新デザインでは削除される。

■宗務庁からの通達

宗務庁は、モスクや管理協会の運営者らに対する通達のなかで「送付した見本デザインに沿った形で新看板を制作する」よう指示した。また、アンカラ県アルトゥンダー地区にあるメリケ・ハートゥン・モスクの看板が、新看板の見本としてムフティ協会アルトゥンダー支部のヒュセイン・アクソイ会長から送付された。ムフティ協会アルトゥンダー支部は次のように述べる。「宗務庁の新しいロゴの中に、トルコ共和国大統領官邸を示す星のデザインがあり、新看板にはそのロゴがレイアウトされる。以前、「T.C.(トルコ共和国)ムフティ協会アルトゥンダー支部」と書かれていた部分は「ムフティ協会アルトゥンダー支部」のみとなる。そしてその下にモスク名が入る。なお、既存の看板を紅白に塗り直す形で宗務庁の通知に適用させるのでも構わない。」

■「最近のモスク看板には最初から入っていなかった」と説明

宗教局の報道顧問であるブラク・オルハン氏は、「T.C.」の記載について 「近年建造されたモスク看板には、すでに「T.C.」という文字は入っていなかった」と説明。一方、アンカラで複数のモスクを対象に行われた調査によれば、過去5年間に建造されたすべてのモスクの看板に「T.C.」の文字が入っていた。またコーラン教室の看板にも「T.C.」の文字がみられる。トルコには現在8万9千445個のモスクがあり、人口935人ごとに1堂のモスクがある計算になる。新看板にかかる費用はモスク1つあたり2〜3千リラ(現在:14,000~21,000円)となる見込みで、この費用は各モスクの信徒コミュニティが負担する。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:51998 )