価格を巡って与党内部のあつれき
2021年12月26日付 Cumhuriyet 紙

エルドアン首相は、小売店に商品価格の値引きを要求し続けている。経営陣は「政府の要求の後に割引すること」を望んでいる。(スーパーマーケットなどの)小売り業界のほぼ半分近くを、世間で「三文字」(校閲者註: BİM、A101、Şokの3企業)として知られている、オーナーが公正発展党に近い人々に属するブランドが支配している。トイレットペーパー、ペーパータオル、ひまわり油の値引きは非常に困難である。

為替レートがひとまず引き下げられた後、新しい段階に入ったようだ:小売店は価格を下げなければならない…

これに関連して、小売店経営陣とオーナーに対して、非常に深刻な「提案」がなされている。小売店オーナーは、深刻な内部交渉と会計に取り組んでいる。彼らは決定を下す前夜だ...この環境で、私たちは何人かの小売店経営陣やマネージャーと会い、会話をした...

これについては最初から整理しておく必要がある。トルコでは、小売り業界のほぼ半分は、世間に「3文字」として知られる、オーナーが社会的に公正発展党の周辺にいる人々で構成される、業界的には「格安スーパー」として知られるものが支配している。全国にあるこれら3つのチェーン店の支店数は、約3万3千店である。業界の4分の1は、国際的なつながりを持つチェーン市場によって支配されている。この意味で、地域チェーンスーパーマーケットも重要なシェアを持っている。残りは、古典的な食料雑貨店、ナッツ類など乾物のお店、八百屋、ビュッフェ、肉屋などの企業で構成されている。


消費者の習慣

小売業における重要な点は、消費者の習慣だ。この意味で、公正発展党政権に投票した保守派の大多数が、市場の半分近くを支配し、アルコールを売らないことで際立っているブランドに引き寄せられたことも研究で明らかになっている。一方外資参入した他の小売りチェーンは、大きなの意味で、与党の支持者とのつながりが弱い。このため、公正発展党の「値下げせよ」という要求を含む警告は、公正発展党に近い企業とその支持者にとって非常な関心事である。支持者をつなぎ止めるために、与党に近い小売り企業が目立った値下げをすることは避けられないものだ...


値下げはあるのだろうか?

為替相場が下落傾向になった後(校閲者註:すなわちリラ高)、小売業界が値下げするかどうかが議論されている。エルドアン首相は、すべての演説で常にこの線で要求している。私たちが話をした経営陣は、「これほどまでに要求されたのだから、値下げする予定があること」を話した。また、小売業者たちは、値下げが自身らにとっても良いものであるだろうと考えている。しかし、値下げがすべての製品を対象とするわけではないこともまた事実である。トルコとは無関係に価格が上昇しているため、そして公正発展党がこれまでに行ってきた外国からの輸入政策は、これらの品目での値下げを不可能にしている。たとえば、紙製品、おむつ、液体油脂...これらの商品の値下げはできないのだ。トイレットペーパー、ペーパータオル、ひまわり油などの値下げはないどころか、現状維持さえ難しいと言われている。ちなみに、32個入りのトイレットペーパーが直近では129トルコリラで販売されたとさんざん報道されていたことを思い出そう。

売り惜しみはなされているのか?

また、与党が最近もっとも議題とした「売り惜しみ」への弾劾についても尋ねた。論理的にいえばこうだ。小売業者は、危機の有無にかかわらず2か月の売上と同じ量の製品を保管する。これは常にそうで、それを売り惜しみと呼ぶのは難しく、いつでもそれを行っている。短期間での購入されることは問題ではなく、これにより、異なる商品数の増加につながる。重要であるのは、価格の安定性だ…

小売業者は、市民が危機により食料品の買い物を投資と見なし始め、給料を受け取った人は店へと走り、家に小さな倉庫ができていると考えている。

さらに、彼らが強調している他の問題もある。たとえば、市場ではドルが8〜9トルコリラの間へと下落するという強い噂がある。為替レートが上昇した日には、トルコに商品を売り込むトルコ国内外の企業は、1アメリカドル=22トルコリラの水準に設定したと言われている。値引きの点については次のように要約できるだろう。小売業界が値下げを行えば、商品(価値)の15〜25%を失う可能性がある。しかしそれにも関わらず、値下げが行われるだろうというのが一般的な考えなのだ...


リラが下落した時どうなったのか?

私たちの会話の中で、リラがどこまで下落するのかはっきりしない時期に、小売業界で何が起こったのか気になって尋ねた。人々は「下落する毎日の為替相場に直面すると、購買力が溶けていく給与を最も簡単な方法で担保する」という心理状態で行動したようだ。一部の店舗では、毎日の買い物の量が30%増加したという。この異常な状態は、エルドアン首相の声明で、先の火曜日以降に正常に戻った。では、この過程で小売業界はどのように影響を受けたのだろうか。まず第一に、小売業のマネージャーたちが外国為替と価格から目を離すことができなかったことを指摘させてほしい。価格が制御不能な状態になり、一部の購入で損失を出したようだ。今、彼らはこれらの損害をどのように取り戻すかを考えている。ある小売業のマネージャーは、「欠品した製品のところへ新たに入荷する必要がある。ひまわり油を単価495トルコリラで200万本購入したが、購入後は420 トルコリラに減少し、損失は明らかだ」と状況をまとめている。

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( 翻訳者:屋形友子 )
( 記事ID:52043 )