カザフ要人、「狙いはアフガニスタン化?」
2022年01月09日付 Cumhuriyet 紙

カザフスタンにおいて長年政策全般に携わり、現在も現役の要人が、本紙ムスタファ・バルバイ記者のインタビューに応じた。バルバイ記者は、今日付けの記事で、カザフスタン要人が同国での不平等について、「現実を見るならば、国民が大声で反対しうるような状況だ」と述べた。

カザフスタンのマンギスタウ州ジャナオゼン市と州都アクタウ市では、1月2日、液化石油ガス(LPG)の値上げに対して市民が始めた抗議行動が、政府の辞任にも関わらず暴動に発展し、同国内と同地域は新たな段階を迎えた。

カザフスタン国内の現役の要人の一人は、短期間で内戦を彷彿させる様相を呈することになった一連の過程を本紙ムスタファ・バルベイ記者に語った。

■「天然ガスの価格高騰とは無関係」

このカザフ要人は、(LPGの)値上げ後に群衆が市街に繰り出したことについて考えを述べ、これは実際は値上げとは無関係で、襲撃された場所から判断するかぎり、そうした場所は事前に標的として選ばれていたことが理解できると述べた。

■潜んでいた集団が今日を待っていた

同要人は、カザフスタン政府はそうした状況への備えがなかったとし、「何年もこの国の内部に潜んでいた集団が、活発に行動できる日を待っていたようだ。この脆弱性の責任を取るべき人物はすでに解雇され逮捕されている」と述べた。

また、真の標的地としてアルマトイが選ばれたのには意味があり、「カザフスタンにおいてアルマトイは、トルコにおけるイスタンブルのようなものだ。経済全体の40%、貿易の70%がこの都市にある」と表現した。

■「春ではなくむしろ「冬来たる」」

同カザフスタン要人は、ロシアとロシアが主導する集団安全保障条約機構(CSTO)がカザフスタンに軍事援助を送っていることについては次のように評価している。

「ロシア、カザフスタン、タジキスタン、キルギス、アルメニア、ベラルーシが加盟するCSTOが2,500人規模の部隊を派遣した。この部隊は軍事介入目的ではなく、テロリストが潜むデモ隊によって攻撃されうる戦略的要点を防衛するために送られた。つまり、金やそれに類する貴金属・鉱物の出る場所、油田、バイコヌール宇宙基地などだ。

この出来事を、色の革命あるいは「○○の春」に例える人もいるが、現実は春とは言えず、むしろ、「Winter is Coming(冬来たる)」だ」

■「新たなアフガニスタンか?」

この地域の展開を評価するにあたり、「カザフスタンの混乱の狙いは、新たなアフガニスタンを作り上げることか?」という質問には、正しい理解が必要だと同要人は述べる。曰く、「この問いを過小評価してはならない。世界地図を見れば、ロシアと中国に挟まれているこの地域の位置関係がよりよく理解できるはずだ」と話した。

同要人は、「カザフスタンをアフガニスタン化したいと考えているのは誰か?」という質問に対しては、「この地域の不安定化から恩恵を受けるのは誰か...」と答えた。

一方、カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は、CSTOの軍事支援によりカザフスタン全土で憲法秩序が確保されたと発表し、ロシア語で国民演説を行うとともに、同盟国に感謝を述べた。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:52137 )