教団系学生寮で自殺のエネス・カラさん、その背景
2022年01月11日付 Cumhuriyet紙


教団系の寮に暮らしていて、また同時に家族からの圧力のために自殺を遂げたエネス・カラの友人たちは、県全体で数多くの学生が教団系の寮に閉じ込められた状態だと語っている。エネス・カラ氏が暮らしている教団系の寮へ、また人生の最後の瞬間に関する詳細を私たちは掴んだ。

フラト大学医学部二学年だったエネス・カラさん(20)は、ヌル教団のものである寮で起こった問題や、将来についての不安そして家族からの圧力のために自殺をした。カラは友人たちに自殺のメモと一本のビデオをシェアした。

彼が住んでいた寮は実際のところアパートメントの一室である。区に暮らしている人々はこの類の、教団のものである家が非常に多いということ、また数多くの学生がこの家で暮らしていると語っている。システムは隠されて動いている。家を所有する人々は、それぞれに異なる人物であるが、この人々は、教団の人々である。この人々が家を購入したのちに、一人のホジャが家で任命をされ、それぞれの家には5-6人の学生が暮らしている。

■階の扉にはサイード・ヌルスィーからの引用

エネス・カラ氏が、デフネ・アパートメントで滞在した家もまた、このような家の一つなのだ。エネスは、自分以外に4人とこの家を共有をしていた。その他の4人は学生だ。数多くの学生が家にいて、実際のところ家は新興教団の家であるのに気づかれないようにしているが、この家はそうではない。

各階の扉には『リサーレイ・ヌル(光の書簡)』からの引用が掛けられていた。

「ゲルチェキ・ギュンデム」メディアのフラト・フストゥクの報道によれば、ここは、またこのアパートは。15年間に渡って教団の家だったという、そしてまた毎年夏の期間に、滞在する学生が変わっていた。ヒラルケント地区の地区長のアリ・デュンダルは、エネス・カラ氏が3か月間にわたってここに滞在していたと述べる一方で、教団の寮であるとの主張、他にも教団の寮があるとの訴えに反論している。とりわけ批判をするひとたちに対しては、また嘘だと攻めている。「これらの主張をしている人々は、嘘を言っている。ここは40階建てのビルだ。一人の市民がまた学生の世話をみたということだ。つまりは、これをおこなったことというのが、悪いことだとでもいうのですか?男は善意を持っていた訳で、一人の慈善家というわけです。」 地区長のデュンダル氏は、この発表以外には特に何も述べてはいない。

■「エネス氏はとても静かで、おとなしい人間だった」

エネス・カラ氏の同級生であるペリン・セレル氏、「私は正直なところ、エネス氏とはあまり親しくはありません。かれはとても静かで、沢山の友人の中にいるわけではない人間でした。」と言ってエネス氏のことを紹介している。彼によれば、教団の寮の数は非常に多いという。その理由を私が訪ねてみたところ、以下のような返答をしている。

・国営の寮というのはとても小さくまた本当に酷い場所なのです。とりわけ医療を学んでいる一人としてこう言います。学生は、6年間その寮に留まることはできないでしょう。ありえません。もしこのような事態になってしまえば、ある人は経済的な問題から、またある人は国営の寮の不十分さのため住む場所を見つけられずに、その種の家に留まっているというわけなのです。

■『政府が寮を提供しないのであれば、唯一の解決策は教団系の寮である』

エネス・カラ氏の、一つ上の学年の医学部の学生であるヤームル・ディンチェル氏は、
町では教団の寮が沢山あると述べ、そしてこう加えている。「私の暮らしている地区でも知っている限りで4つから5つの寮があるのです。教団系の女子寮です。なぜなら国営の寮というのは確実に不十分だからです。とりわけ男性向けの民間の寮というのは、とにかくまったく存在しません。エラズーでも国営の寮が提供されないのであれば、唯一の解決策は教団系の寮だといえます。」

■「自殺をするか暫く考えていたようだ」

エネス氏の親しい友人であり、またエネス氏の自殺のノートをまたビデオを送った人物のひとりであるアイシマ氏もまた、ソーシャル・メディアのシェアで以下のように語った。「イスラームを問題視はしていたのですが、はっきりとは信じていないとは私には言っていませんでした。家族が教団系の寮に登録し住まわせたのですが、彼は何度もそれは望まないと言っていたようなのです。
家族がとても宗教的であり、その反発を恐れていたために信じていないとは敢えて言えなかったようなのです。

自殺をすることというのはエネスの脳裏に新しく浮かんだことでもなかったようだ。教団系の家で苦労、また家族から受けた圧力、そして将来への悲観のためにエネス氏は暫くの間、これを考えていたのです。一人の友人が彼のことを説得したこと、他の誰かとともに寮を出てしまうのが彼にとってはよいことだろうと説いたという発言も出ている。

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(翻訳者:堀谷加佳留)
(記事ID:52166)