ウクライナ侵攻開始でトルコ観光業に打撃
2022年02月25日付 Cumhuriyet 紙


トルコは2020年以来ウクライナ最大の外国資本の投資主体の一つであった。50億ドルの投資をしている1000近くの企業が固唾を飲んで展開を注視している。

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻の開始に伴って世界中で厳しい制裁が表明され、ビジネス界に緊張が走った。ウクライナの港が閉鎖されたことであらゆる製品が立ち往生し、貿易は混乱し始めている。アナドル・エフェスは、ウクライナでの営業を停止したことを明らかにした一方、ウクライナのトルコ企業は営業できず、店舗は閉められた。

ウクライナとトルコの関係は急速に発展した。トルコは、2020年以来ウクライナ最大の外国資本の投資主体となった。1000近いトルコ企業が営業を続けており、総投資額は約50億ドルに登る。ウクライナは、トルコが最も多くの労働者を派遣している8番目の国でもある。

大概経済関係評議会のウクライナ−トルコ評議会議長であるルシェン・チェティンは紛争が依然として余談を許さないことを述べて、危機が早急に終わらない場合、非常に大きな影響を受ける国の一つがトルコであると語った。ウクライナとの貿易額は74億ドルに達したと言うチェティンは、ロシアとの貿易額は約300億になると明かした。

観光業界からも3月中旬までに問題解決行われるように期待が寄せられた。トルコ旅行代理店協会のフィールーズ・バールカヤ会長は、ロシアからの観光客が今年は1000万人になると予想しているが、現状が続けば問題が拡大すると述べ、「この状態では、ヨーロッパ市場にも影響を与える。現在予約の取り消しはないが、どうなるかわからない」と語った。

■輸出は減少するだろう
ロシアとウクライナから大量の原材料が輸入されていることを述べた自動車販売者協会ジェネラルコーディネーターのハイリ・エジェは、進展を予断を許さないものであると述べ、自動車業界においてEU市場がより重要であると明かしたエジェは、EUに対してあるスタンスを取ることを期待しておらず、想像もしたくないと述べた。

既製服業界は両国と10億ドル以上の取引をおこなっていると述べ、イスタンブル既製服・アパレル輸出業者協会のムスタファ・ギュルテペ会長は「戦争が長期化すると輸出にも国内市場での販売も減少する」と述べた。

トルコ靴製造業者連盟のベルケ・イチテン会長も夏向け商品をロシアに卸したがまだ支払いを受け取っていないと語った。業界のロシアとの取引額は約8000万ドルで、ウクライナとは2500万ドルであると付け加えたイチテンはロシアに為替制裁が起こると業界の現金バランスが破壊されると述べた。

■市場大炎上
金融市場は世界中で起きているようにトルコでも激震の1日となった。とし亜がウクライナに軍事侵攻したのち、対ドルのトルコリラレートは年始から今日に至るまで見られた13.5リラ前後の狭い帯域を破って14.62リラに急上昇し、市場の閉業までに14.20リラの水準になった。トルコリラの1日の損失は時に6%に達した一方で、BİST100指数も7.6%の減少から始まり、その後10.30%で「サーキットブレイカー」によって停止された。その後営業を再開したBİST100指数は午後に1827ポイントまで下落し、終業までに8.17%の下落と共に1851ポイントとなった。さらに、ベンチマークの10年債において複合利回りは200ベーシスポイント増加して24.8%にまで増加した一方で、終業時には24.3%になった。トルコの5年間クレジットデフォルトスワップも615/633ベーシスポイントの範囲で変動した。ブレント原油は1バレル100ドルを超え、金1オンスは1950ドルを超えた。

財務省も地政学的な進展を注視していると述べ、書面での声明で「必要な対策は断固として行われる」と強調をし、過去に操作的な言説に踊らされた人々が直面したものを指摘し、「国民がトリコリラとトルコリラ建ての資産に対して信頼を継続することはあらゆる面において重要である」と述べた。

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( 翻訳者:岩田和馬 )
( 記事ID:52698 )