マリウポリのモスク空爆ニュースはフェイク?
2022年03月12日付 Hurriyet 紙

ウクライナ外務省はマリウポリの「立法者スレイマン1世と寵妃ヒュッレム・モスク」が空爆されたと伝えた一方、立法者スレイマン1世モスク協会のイスマイル・ハジュオール協会長はCNNトルコの放送に出演し、モスクに損傷はなくけが人もいないと話した。

ロシアのウクライナ攻撃は17日目となっても続いている。

 時折民間人の居住地域も標的とされている攻撃では、ウクライナ外務省はマリウポリの立法者スレイマン1世と寵妃ヒュッレム・モスクが空爆されたとする主張をTwitterに投稿した。

 ソーシャルメディアのアカウントを通じて発表した同省は、「マリウポリの立法者スレイマン1世とロクソラーナ妃(寵妃ヒュッレム)・モスクがロシア軍によって空 爆された。80人以上の大人と子どものトルコ国民がモスクに避難していた。」との主張を行った。死者やけが人については発表しなかった。

◾「モスクに損傷はない」生放送で明らかに

 立法者スレイマン1世モスク協会のイスマイル・ハジュオール協会長は、CNNトルコの生放送に出演して地域の最新状況を伝え、以下のように述べた。

「マリウポリには86名のトルコ人とその親族がいて、うち30名がモスクで待機している。今日避難する予定で、バスは向かって来ている。モスクから700m先の地点にミサイルが着弾した。近隣の複数の地区では衝突がある。モスクは現在損傷はなく、トルコ人住民の中にけが人はいない。1人だけ病人がいるが、この人物はこの事態より前に突然の麻痺に襲われた。陸路で行う避難手順やルートは決まっているが、今話すことはできない。」

◾人道回廊の避難は困難が伴う
 
 ウクライナの二地域、キエフとドネツクの自治体首長は、別々に発表を行い、ウクライナが人々を避難させ、「人道回廊」を通じて援助するよう動いている地域に対しロシアの攻撃が続いていると述べた。

 ドネツクのパブロ・キリレンコ州知事は地方メディアに対する発表の中で「人道支援はマリウポリに向かっていて、我々はそれがどう進んでいるかについてあなた方に知らせていく。状況は複雑で、爆撃が絶え間なく続いている。」と述べ、「状況は極めて難しい。」と付け加えた。

 一方で、ロシア側も民間人の避難で生じる困難に関してウクライナ側を糾弾し、自分たちの努力は妨害されていると主張し続けている。

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( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:52928 )