米土関係者「トルコは露製S400システムをウクライナへ提供」報道を否定
2022年03月21日付 Cumhuriyet 紙

米国メディアのニュースで、米国がトルコに対してS-400ミサイルをウクライナへ渡すよう要請したと報じられたが、米土双方の関係者はこの報道を否定した。

数日来、米国メディアにおいてトルコがウクライナにS-400航空ミサイル防衛システムをウクライナに移送するといった内容のニュースが取り沙汰されている。

はじめにウォールストリートジャーナルで、元CIA長官のポール・コルベ氏が「トルコが有するロシア製ミサイルによってウクライナを守ることができる」と題した分析記事においてアンカラ政府がS-400ミサイルをウクライナに提供することを提案した。

その後のニューヨークタイムズのニュースでは、トルコがS-400ミサイルをウクライナに移送させるというアイディアが米国関係者から提案されたと述べられた。

そして最新のロイター通信のニュースでは、米国関係者が過去にこの案を表明していたと報道された。あわせて米国ウェンディ・シャーマン国務副長官のトルコ訪問時に、このことが一時的に話題に上ったことも述べられた。

■米土は報道を否定

一方、ロイター通信の取材に応じた専門家らはアンカラ政府はこの提案を拒否したと主張する。その反面、外務省からはこの問題に関する声明は出されていない。また、この件に関して米国からの公式声明はなく、シャーマン国務副長官もこの話題にはコメントしなかった。

結果的に、米国メディアで取り上げられた「トルコはウクライナにS-400を提供すべき」という主張は、米土のいずれの関係者からも確認されていない。

2019年7月にロシアからトルコに納品されたS-400ミサイルはトルコ-ワシントン間に緊張を引き起こした。そして2021年4月21日、トルコはF-35プログラムから除外された。

出典:ハベルテュルク紙

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:52997 )