夏までに地盤沈下防止計画を策定 テヘランにおける地盤沈下の深刻化
2022年03月04日付 Hamshahri 紙


 テヘラン市議会開発委員長は、イラン暦1401年(西暦2022-2023年)初夏までに、テヘラン及び他州の地盤沈下被害防止計画を策定することを発表した。

【ジャーム・ジャム電子版】アーガーミーリー委員長はISNA(イラン学生通信)のインタビューで、テヘランの地盤沈下に関して大学教授や専門家らと様々な会議を開催すると述べ、次のように言及した。「テヘラン市と他の大都市での地盤沈下現象は深刻である。これは地下水の大量取水と水循環の欠如に起因するものであり、このことにより土地に必要な水分が失われてしまっているのである。」

 同委員長は、市議会会議において国内の地盤沈下状況についての検討が可能となるように、この分野の大学教授や専門家ら全員に声をかけたことを述べ、こう言及した。「教授らの招待は単にテヘランに限定したわけではなく、エスファハーンやハマダーン、及び他の都市の教授らにも声をかけ、地盤沈下の状態について検討するために市議会に出席するよう要請した。」

 アーガーミーリー委員長は、この重要な事案が州の最高評議会によっても検討されるとし、「来週、ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー工科大学やシャリーフ工科大学の教授ら、またエネルギー省と道路・都市開発省の担当者らと会議を行い、国及びテヘランの地盤沈下に対する基本的な考えをまとめることになっている」と語った。

 テヘラン市議会開発委員会の同委員長は、これらの会議は最終的結論が議会で承認されることを目指していると強調し、こう付け加えた。「テヘラン市議会では、必ずやテヘランの地盤沈下防止に関する決議を行い、州の最高評議会を通じてその議決事項を他の大都市に伝えていく。しかし、計画や条例案の策定以前に、全ての大学教授や専門家らの経験と知見を活かすことが必要である。」

 同委員長は、イランにはおよそ220の平原があり、テヘラン南部とヴァラーミーン平原では年間34センチの地盤沈下が記録されていると述べ、以下のように続けた。「この地盤沈下について、世界では年間4センチの沈下が見られれば危機的状況とされるが、一方、ご認識の通りテヘランではこれほどの沈下が見られるにもかかわらず何も行われておらず、この危機がテヘランを脅かしているのである。全ての専門家や組織、教授らが有識者会議の開催に向けて取り組む必要があり、その成果が議会で承認を得られるよう全機関と市役所が一体となって行動しなければならない。」

 アーガーミーリー委員長は市議会が独自の調査をすでに開始していると述べ、こう語った。「現地調査、分析と会議に5~6カ月を要するが、来年(1441年)初夏までにこの重要な案件を完了させるつもりである。」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:SK )
( 記事ID:52998 )