レバノン:教皇とレバノン政府の調和(3)
2022年03月22日付 al-Mudun 紙

■レバノン:教皇とレバノン政府の調和は「少数派」に関するアウンの問題提起よりも深い(3)

【ベイルート:ムニール・ラビーウ】

・ギャラガー大司教:宗派調整のために

教皇会議のメンバーは、少数派集団同士の統合について語った言葉の一部はバチカンの同意を得られていない、と言った。バチカンのギャラガー外務局長に何があったかというと、イスラーム・キリスト対話委員会の委員らがバチカン外務局長にヒズブッラーの派遣団との面会を提案し、それに彼は反対しなかったのである。

面会は教皇庁大使館で行われ、10分間続いた。そこではギャラガー外務局長が話し手、ヒズブッラーの派遣団が聞き手になっていた。教皇庁外務局長は、「憲法適用の必要性、完全なる宗派合意、レバノン自身の手による武器の制限、アラブ・国際社会という古巣へのレバノンの帰還、そしてレバノンがある宗派を他者に優越させる状況を継続させない」などということに焦点を当てた。

・バチカンとマロン派総大司教庁

レバノンとバチカンの関係は700年以上にも上り、バチカンとレバノン政府の関係のように類似させることはできない。レバノンとバチカンの関係性をいかなる人の気まぐれ、いかなる枢機卿の考えに服従させることもできない。マロン派教会の代わりに他の諸教会に逃げ移るという話については、適切ではない。複数の教会の情報筋は、これら諸教会は広範な人口統計的規模を享受していない、と見ている。アレッポ、アンタキヤ、パレスチナにいるカトリック教徒の信者数は微々たるものになっているが、中東で宗教・教育・健康関係機関の数を最も多く有するマロン派教会の地位に取って代わることはできない、と見ている。

バチカン情報筋は、「何が起ころうとも、バチカンはマロン派教会と調和し、たとえ開発的・社会的問題でマロン派教会の運営に相違があったとしてもである。また、もし政治的パラメーターに基本的な相違があっても、マロン派総大司教座のために措置を取ることができる。しかし、基本的な反対は宗教・教育・健康分野でどのように活動すれば良いのか、に関連している。」と言っている。

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( 翻訳者:片居木周平 )
( 記事ID:53033 )