レバノン:教皇とレバノン政府の調和(4)
2022年03月22日付 al-Mudun 紙

■レバノン:教皇とレバノン政府の調和は「少数派」に関するアウンの問題提起よりも深い(4)

【ベイルート:ムニール・ラビーウ】

・少数派と同盟した枢機卿

バチカンは意見を傾聴する機関である。もし、バチカン東方教会省長官であるレオナルド・サンドリー枢機卿が少数派との同盟論支持者の一人であったら、それは彼が聖座にそのような政治的志向を強要させることを意味しない。

もしバチカンが少数派との同盟に合意することを望んだなら、アズハル学院と人類兄弟をめぐる共同文書に署名しに向かわなかったし、フランシスコ教皇が一国の国民としてレバノン人が加盟する必要性に関する立場を確認しなかったはずである。これはレバノン、そして中東のために世界代表司教会議(シノドス)の文書が確認したものである。

複数の情報源によると、総大司教は自らを犠牲にして政治的立場を取らなかった。目下起きているのは、記憶で2000年や2005年の時期に後戻りしているということである。当時はマロン派教会のナスルッラー・サフィール総大司教に対するキャンペーンが打ち出されていた頃で、教皇と仲違いしていたと非難されていた。のちにヨハネ・パウロ2世教皇と完全に足並みをそろえていたと明らかにしている。その後、積極的中立、レバノンを取り囲むアラブ諸国との関係維持、同盟・枢軸政治への不干渉に関してバチカンと調整していたラーイー総大司教の立場ははっきりとしたものである。

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( 翻訳者:片居木周平 )
( 記事ID:53034 )