イエメン:アラブ有志連合による軍事作戦は8年目に突入(3)
2022年03月26日付 al-Quds al-Arabi 紙


■イエメン:アラブ有志連合による軍事作戦から7年…明確なビジョン無き戦争と容赦無き武力衝突、そして和平実現に向けた努力の前に立ちはだかる障壁

【タイズ:ハーリド・ハマーディー】

・最も貧しいアラブの国

武力紛争の勃発時、イエメンは基本的に経済回復の段階になかった。イエメンは当時、ペルシア湾の裕福な国々と隣接するにもかかわらず、最も貧しいアラブの国と形容されていた。貧しさゆえに、戦争が勃発すると、国家と国民の経済活動および日常生活上の必需品として残るものが壊滅した。戦闘中の当事者同士が交渉のテーブルに着くための時間的枠組みに関するビジョンは欠けている。そのため戦争を終わらせ、銃を置いて対話することができない。

戦争は当初、フーシ派勢力とアブドゥラッブ・マンスール・ハーディー大統領が率いる正統政府との間で2014年末に勃発した。そしてイエメン危機に伴い、サウジアラビア主導のアラブ有志連合諸国が2015年3月にフーシ派勢力に対して軍事面、資金面、物流面で戦争の主導権を握るための介入を開始した。イエメンの政治的有力者は、選挙で選ばれた正統政府に対するフーシ派のクーデタを阻止するまでの数週間のうちに、有志連合による介入が終結すると予想していた。しかし、予想は打ち砕かれ、有志連合は主権の回復という目的を達成できずに7年を費やしているどころか、イエメンにおける紛争の新たな泥沼から抜け出せなくなっている。正統政府に対抗する新しい武装勢力や、戦争における新たな当事者を生み出している。フーシ派勢力の問題はそれ以上のものに悪化しており、戦争の終結後でさえもイエメンの将来の足枷になろうとしている。

(4)に続く

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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:53195 )