イエメン:アラブ有志連合による軍事作戦は8年目に突入(5)
2022年03月26日付 al-Quds al-Arabi 紙


■イエメン:アラブ有志連合による軍事作戦から7年…明確なビジョン無き戦争と容赦無き武力衝突、そして和平実現に向けた努力の前に立ちはだかる障壁

【タイズ:ハーリド・ハマーディー】

このようなGCCの方針は2011年から始まった。イエメン国民が故アブドゥッラー・サーリフ前大統領の政権に対して反旗を翻した年である。サーリフ前大統領は経済的かつ政治的な汚職を行い、同氏の長男で共和国防衛軍の長官を当時務めていたアフマド・アリー准将に権力移譲の方針を示していた。GCC諸国は、イエメンを混乱状態から救済するためのイニシアチブとして、そして総選挙を通じたアブドゥラッブ・マンスール・ハーディー副大統領(当時)への権力の平和的移行の工作のため、介入を始めた。この権力移譲の取り組みは、国連の後援によって「ガルフ・イニシアチブ」の名のもとで行われ、イエメンの現政治体制の運営に際した法律上・憲法上の根拠の一つとなった。これはサーリフ政権崩壊後の政治状況を合法化した。

イエメン情勢における一連の「GCCによる合法化」は続き、多くの分野でGCC諸国の目的が達成された。たとえイエメンの方針に反しても、である。アラブ有志連合のイエメン軍事介入は目的達成のために有効なステップに等しかった。有志連合による空爆は、フーシ派が引き継いだ、33年間サーリフ政権が統治時代に構築してきた巨大な軍事的基盤を破壊することから始まった。サーリフ前大統領は政権末期、サウジアラビアに対し反抗的になり始めていた。

(6)に続く

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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:53197 )