イエメン:アラブ有志連合による軍事作戦は8年目に突入(6)
2022年03月26日付 al-Quds al-Arabi 紙


■イエメン:アラブ有志連合による軍事作戦から7年…明確なビジョン無き戦争と容赦無き武力衝突、そして和平実現に向けた努力の前に立ちはだかる障壁

【タイズ:ハーリド・ハマーディー】

・度重なる空爆

アラブ有志連合は、フーシ派反乱軍および彼らの拠点と基地を標的に、度重なる空爆をこの7年間続けてきた。それは彼らの力を削ぐのではなく、反対の結果をもたらした。イエメン戦争の長期の継続は、フーシ派の戦力と能力の拡大に大きな推進力をもたらした。戦争の長期化のなかで、フーシ派はGCCの最新兵器に対する恐怖という心理的障壁を打開し、また限られた手段とイランからの多大なる技術的・物質的支援を通じて、GCCに対抗する軍事力を果敢に構築してきた。その結果、2015年3月26日のアラブ有志連合による「決意の嵐」作戦開始から今日に至るまで、パワーバランスが変化してきた。フーシ派に対して、イエメンの正統政府だけではなくサウジアラビアを筆頭とする隣接する湾岸諸国に対してさえ脅威を生み出す勢力である、という国際的な印象が与えられた。

一方で、アラブ有志連合軍は正統政府をGCCの支配下に置き続けるために、正統政府の実行力と意志を制限しようとしていた。そのため、イエメン政府軍が自国の戦力を構築することも、最新の軍事兵器を購入することも認めなかった。政府軍が戦闘能力をもって他の戦争に乗り出すことや、政府軍の戦闘経験が将来的にサウジアラビアに対する軍事的脅威のリスクや原因になることを、恐れているためである。

(7)に続く

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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:53198 )