砂糖の値上げに、物乞いか盗人になるか
2022年04月04日付 Cumhuriyet 紙

トルコ砂糖公社は、砂糖に30%の値上げを行った。このようにして、トルコ砂糖公社では砂糖1キロ当たり5.96リラ(約50円)から7.8リラ(約65円)に値上がりした。本紙のテレビチームとして、イスタンブルのエミノニュにいる人々に値上げに関してどう思うかを尋ねた。

トルコ砂糖公社は、2022年3月4日に砂糖の価格を20%値上げした。この値上げに対する批判が続く中、トルコ砂糖公社は3月31日にも砂糖に30%の値上げを行ったと発表した。このようにトルコ砂糖公社では砂糖の1キロ当たりの価格は5.96リラから7.70リラに上昇した。

トルコ砂糖公社からの発表では、「生産者メーカーを支援するため生産規模報告書、実際の使用利用状況といった基準を考慮に入れて、生産者メーカーに再び砂糖の供給を始めた。この中で50kgの砂糖1袋あたりの価格は、付加価値税込み550リラ(約4618円)で再設定された。」と述べられた。

■万事節約で、打ちひしがれている

本紙のテレビチームとして、人々に砂糖と基本食料品への値上げに関してどう考えているかを尋ねた。長い間、新しい物を買うことができないと述べた人は、砂糖だけでなく全てが値上がりしたと述べた。交通費が原因で帰省もできないと話した人は、「打ちひしがれている。他に何と言えよう。観光客にはよいが、国民は何も買えない。砂糖だけでなく全てのものが大幅に値上がりした。40年間イスタンブルで暮らしているが、今年ほどの物価の高騰を見たことがない。全てを節約している。帰省すらできない。」と述べた。

■泥棒するか物乞いをするか

ある年金生活者は、物価がこのような形で上昇するならば、泥棒をするか物乞いをすることになるだろうと述べ、[今の状況が]危機ではないという人びとが賄賂を用いていると述べた。2500リラ(約2万993円)の年金を受給していると述べた別の年金生活者は、次のように続けた。

「私には呉れるのは2500リラ。この2500リラの年金が1リラに落ちた。何を食べろと。何を飲めと。自殺をしようか、わからない。どうしたらいいのか分からない。値上げは私たちを地に落とした。人々は憔悴している。お金は紙くずになった。1年間自分に何も買っていない。」

(注)トルコ農業森林省の発表では、2019/20年の一人当たりの砂糖年間消費量は30.4キロである。2020年、日本の一人当たりの砂糖年間消費量は15.6キロである。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:53218 )