スーパーリーグの覇者、トラブゾンスポル!
2022年05月01日付 Hurriyet 紙


トラブゾンスポルはリーグ終了まで3週間を残した対アンタルヤスポル戦で勝利を宣言し、(リーグ優勝という)ハッピーエンドにたどり着いた。ではこの勝利への過程ではどのようなことが起こっていたのだろうか?チャンピオンシップまでの道のりにおけるターニングポイントは何だったのだろうか?

トラブゾンスポルは、スーパーリーグで長期にわたって首位の座を守り、対アンタルヤスポル戦をもってリーグ終了3週間前に優勝を宣言することができた。

この勝利までの歩みの中で、ボルドー&ブルーをチームカラーとするトラブゾンスプルは何を経験し、いかなる障害を踏み越えて来たのだろうか?

■1シーズン前からアブドラ・アヴジュが準備していた

トラブゾンスポルは2020-2021シーズンをエディ・ニュートンのリーダーシップの下で迎えたが、同シーズンはベシクタシュが勝利を収めた。チームはシーズン序盤の8週間でわずか5点しか得られず降格ラインにいた。この悲観的な状況を受け(コーチに)アブドラ・アヴジュが就任し、おそらくこれによって今シーズンの成功基盤の一つ目が築かれた。

コーチ就任後、「まずディフェンスをまとめる」と述べていたアウジュではあるが、最初の6試合ではたった2ゴールしか見せなかった。そうしたオフェンスラインの課題は続いたが、経験豊富なコーチであるアヴジュは、各試合が終わるごとに「次のシーズン」について言及した。トラブゾンスポルのプレイは毎週改善され続けたが、チームに質を加える必要があることも明らかだった。

■早期に終了した移籍

アブドラ・アヴジュとともに得点をかさね、4位でリーグを終えたトラブゾンスポルの目線は移籍に向けられた。昨シーズンの期間中にアナスタシオス・バカセタスとベラト・オズデミルが仲間に加わり、(チームの)枠組みがつくられ始めた。

そして夏の間、ガラタサライは監督選考、フェネルバフチェは技術コーチ探し、さらにベシクタシュはセルゲン・ヤルチュンの不安定さがあり、その裏でトラブゾンスポルはアンドレアス・コルネリウス、マレク・ハムシーク、ブルーノ・ペレス、ジェルヴィーニョ、マノリス・シオピスといったスター選手の移籍をキャンプ前までに済ませることに成功した。彼らがリーグ開幕とともにチームに適応し、即戦力となったことは注目に値する。

■フェネルバフチェ勝利とライバルの降落

ガラタサライは夏季に行われた調整により「時間」を必要としており、ベシクタシュはチャンピオンズリーグでの負担の重いリーグ表に苦しんでいた。一方、フェネルバフチェはヴィトール・ペレイラ監督によって大きく勢いづき首位についた。リーグ8週目、トラブゾンスポルはホームでフェネルバフチェを迎え撃ったが、敵に1点差で負けていた。しかし、その週以降は何もかもが以前とは違っていた。試合開始3分では出遅れたものの、3-1の勝利で試合を終え、首位についた。さらにこの試合の後、ライバルのフェネルバフチェは5試合中1勝しかできなかったこともアヴジュや選手らをホッとさせた。

■ライバルの危機と大変動

唐突な移籍でシーズンを開幕させた昨年の覇者ベシクタシュは得点を上げられないままチャンピオンズリーグを終えたことに加え、度重なる敗北が続き、セルゲン・ヤルチュン時代の幕を閉じた。ベシクタシュが力強さを失うなか、議論のなかでフェネルバフチェ技術コーチに就任したビトール・ペレイラはわずか3週間で別れを告げた。ガラタサライ史上最も成功したコーチとして知られるファティ・テリムは1か月後に解雇された。こうしたライバルらの変動も、すでにレースで先行していたトラブゾンスポルをいっそう安心させた。

■記録的な勝利と連続無敗

シーズンを非常に良い形でスタートさせたトラブゾンスポルの初の敗北は、12月11日、アンタルヤでのリーグ15週目のことだった。二度目の敗北は14週間後のリゼだった。昨シーズンから今年序盤にかけてトラブゾンスポルは27試合連続無敗で、この記録により自身の1994-1995シーズン(12試合)から1995-1996シーズン(14試合)にかけての26試合無敗記録を辛くも打ち破った。

■コンヤスポル危機はイスタンブルで決着

リーグの23週目になるとトラブゾンスポルは長年のライバル達に大きく差をつけていたが、優勝までの道のりにおける最も深刻な障害がコンヤスポルと思われた。コンヤスポルは連勝により首位に9点差をつけ続けており、当時、ボルドー&ブルー(トラブゾンスポル)も色あせたと囁かれていた。

トラブゾンスポルの選手らはアヴジュの下、ドメネク・トレント監督率いるガラタサライとイスタンブルで対決した。試合前半、トラブゾンスポルは期待していたものをひとつもフィールドに残せなかったが、満足いかないプレイながら技術で試合に勝利。試合は1-0でガラタサライがリードしたにもかかわらず、アナスタシオス・バカセタスとエディン・ビシュツァの6分間の決着は多くの人々にとって「優勝の兆候」となった。


■サポーターと街との絆

トラブゾンスポルはチャンピオンになるため、優れたチーム、優れたコーチ、あるいは土壇場のゴール以上のものを必要としていた。当然それは、チームと一丸となってコミュニティを信じるサポーターである。アブドラ・アヴジュは、1シーズン半を通して、自らの発したメッセージで時に彼らを興奮させ、時に落ち着かせようと努め続けた。チームとサポーターのハーモニーは週を追うごとに高まり、スタンドのエネルギーはかつてとは大きく違っていた。そして今、チームとサポーターに加え、コミュニティ全体で(勝利を)祝う時が来た。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:53375 )