シリア:カタールの個人・機関による「イスラーム国」および「ヌスラ戦線」への資金提供疑惑
2022年05月15日付 al-Watan 紙


■「イスラーム国」や「ヌスラ戦線」への資金提供をめぐる米国内の刑事告発・捜査…容疑者はカタールの個人や機関

【ダマスカス:本紙】

テロ組織「イスラーム国」の手によって殺害された米国人ジャーナリストの親戚らが提起した刑事告発にもとづいて、カタールは自国とテロリズムを結ぶ財政的関係への精査にますます直面している。

この訴訟のなかで原告が示したところによると、かつてカタールの複数機関が、同ジャーナリストの殺害を命じたイスラーム国カーディー(裁判官)に数千米ドルを送金した。

一方米国連邦裁判所は同時に、テロ組織「ヌスラ戦線」に資金や物資を提供したとして、カタールの支配一族のメンバーへの捜査を行っている。

これに関連して、米国の「フッラ・チャンネル」のWeb版サイトが報じたところによると、米国人ジャーナリストであるスティーブン・ソトロフ氏の家族がプレスリリースの中で次のように述べた。「カタールの著名な複数機関が、ソトロフ氏およびもう一人の米国人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリー氏の殺害を命じたイスラーム国カーディーに約80万米ドルを送金した」。

イスラーム国は、2014年にソトロフ氏およびフォーリー氏を斬首し、彼らの殺害ビデオを公開した。

ソトロフ氏の家族はさらに「我々は、我々が苦しんだことと同じ内容で苦しむ他の家族が生じることがないよう、可能な限りのことを行いたい」と付言した。

一方フッラ・チャンネルが同様に報じたところによると、米国の『AP通信』が得られた複数の情報源および書類が、米国連邦検察官が現在、(カタール首長の異母兄弟である)ハーリド・ビン・ハマド・アール・サーニー氏と(ヌスラ戦線を含む)複数のテロ組織の間の関係について調査を行っていることを示しているという。

さらに同サイトは、ソトロフ氏殺害事件に関連して、テロ組織への資金供与を疑われている機関が「カタール・チャリティ」および「カタール国立銀行」であることを明らかにした。

(後略)

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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:53446 )