茶摘みは今年もアフリカ出身の労働者
2022年05月30日付 Cumhuriyet 紙


黒海地方東部の諸県で茶摘みのためガンビア、セネガル、スーダン、ザンビア出身の労働者が、今年もやってきた。茶生産者相互扶助協会ムスタファ・マヴィ会長はこの状況に不満を述べ、「計算によると約10億リラといった数字が、茶摘み労働者を通して私たちの地域から流出する。」と述べた。

リゼ県、トラブゾン県、アルトゥヴィン県、ギレスン県の8万3千ヘクタールの土地で100万人の生産者家族にとって茶摘みの季節が始まった。生産者も畑に入り、収穫できるほど熟した茶葉を摘み始めた。収穫を自分自身でできない生産者のため、トルコで滞在許可を得たガンビア、セネガル、スーダン、ザンビア出身の労働者がやってきた。

アフリカ出身の労働者が1日あたり300リラ(約2347円)から400リラ(約3129円)の日当で茶摘みをする。労働者たちは、早朝から入った畑で1日中収穫をする。摘んだ茶は、販売所に運ばれる。

■10億リラが茶摘み労働者に

茶生産者相互扶助協会ムスタファ・マヴィ会長は、地域で150万トンの茶の収穫が行われると述べて、「この半分を畑の所有者が、残りを労働者が収穫する。75万トンの茶を県外から来た外国人同労者が収穫する。計算によると、約10億リラという金額が茶摘み労働者を介して県外に出ていく。このお金をこの地域にとどめるには、私たちが収穫しなければならない。」と述べた。

■自分の茶は自分で収穫しよう

チャイクル茶生産総局ユスフ・ズィヤ・アリム総局長は、コロナ禍の時期に国境が閉鎖され、外国人労働者が地域に来られなかったことに触れ、生産者が家族で茶摘みをしたと述べた。アリム総局長は、「今年も生産者が自分の茶を家族で収穫するよう望んでいる。自分の茶は自分で収穫しよう。こうして労働者に支払われるべきお金が自分の家族にとどまる。」と話した。

アフリカ出身の労働者にもはや慣れてしまったと述べた生産者ファーティヒ・アイドゥン・ハジュアフメトオールさんは、「コロナ禍が原因で昨年はジョージアから労働者が来られず、アフリカ出身の若者が茶摘みを始めた。現在は仕事を覚え、茶摘み労働者を続けている。最初は、畑でアフリカ出身の労働者を見たら不思議だったが、もはや慣れた。彼らにとって1日あたり300リラから400リラの収入になる。なので茶摘みの時期には、もはやアフリカ出身の労働者を畑で目にしている。」と述べた。

■自分の茶は自分で収穫している

ビュレント・ディンチさんは、労働者を雇わない人々が、共同作業(imece)で収穫を行っていると述べ、「かつて茶摘みには労働者はいなかった。皆がお互いに助け合っていた。その後、労働者がやってき始めた。グルジア、アゼルバイジャン、今はアフリカ出身の労働者もいる。労働者にお金を払うと、国の財産が国外に流出する。自分達でお茶を支えよう。」と話した。

茶摘み労働がつらい仕事であると述べたセルピル・ククルさんは、「朝6時に仕事が始まる。日が沈むまで続ける。雨でも晴天でも収穫は続ける。20日以内に新鮮な茶葉を集める必要がある。私たちは労働者を雇わない。自分たちの茶を自分たちで収穫している。近所や親戚を助けに行く。彼等も私のところに来る。私たちは、私たちの茶を労働者なしで収穫している。」と述べた。

茶を共同作業で収穫しているハトゥン・カラベラさんは、「共同作業の方式で茶を収穫している。労働者は必要ではなく、労働者への支払いもポケットに残り、収穫を終えている。お茶を自分達で支えている。」と話した。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:53518 )