ネバーティ財務相、インフレーション対応を発言
2022年10月30日付 Cumhuriyet 紙

ネバーティ財務相は、トルコで昨年から物価だけでなく輸送費やエネルギー価格の高騰により、インフレが上昇していることに言及し、「インフレに対抗するため人に焦点を当てた。成長を望んでいるが、人々が職を失うことは望んでいない。製造や生産性を持続していきたい。エネルギー価格にかかる圧力が減ったのは幸運だ。我々はインフレを世界のようには認識していない。ヒューマンベースのアプローチでそれを見ている。」と述べた。

ヌレッディン・ネバーティ国庫財務相は、トルコはその地理的位置から、ロシアやイラン、サウジアラビアから来るエネルギーの回廊だと述べ、「あらゆる天然ガスや石油をより安価で安全に輸送できる」とした。

ネバーティ財務相はArab Newsのインタビューに応じ、エネルギーのハブになるためトルコはサウジアラビア各国との協力関係を深めていきたいと述べた。

ネバーティ財務相は、トルコはその地理的位置から、ロシアやイラン、サウジアラビアから来るエネルギーの回廊だと指摘し、次のように評価した。

「あらゆる天然ガスや石油をより安価で安全に運ぶことができる。トルコとサウジアラビアは、地域に平和をもたらすために互いに協力し合っている。平和によって天然ガスやエネルギー価格がより適正価格になる。ヨーロッパをみるとロシアのガスに依存しており、大きなストレスの中で冬を過ごすことになる。新たな一歩を踏み出し、再構築することが不可欠だ。そのためにエルドアン大統領は、中心となるトルコがイランやロシアのガスをヨーロッパに供給するために必要な措置を講じるべきだと述べたのだ。これは、地域平和の実現に貢献し、エネルギー輸送にとって安全な環境を作ることになる。これが世界を不況に陥れた物価高に先立つ解決策だ。この意味では、大統領が述べたように、トルコにはあらゆる責任を負う準備はできており、ガス問題でヨーロッパを始めとした全世界を助けるための一歩を踏み出す用意があると解釈することは良いことだ」

■「地域の平和と繁栄に貢献」

ネバーティ財務相は、トルコが天然ガス生産戦略を持っているとし、トルコが黒海に重要な天然ガス埋蔵量を発見し、来年にもガス使用を開始すると話した。

ネバーティ財務相は今後、トルコの2023年ビジョンならびにサウジアラビアの将来ビジョンの枠組みで、サウジアラビアとトルコの協力関係が新たな協力分野を作り出すと強調し、「新しい世紀をスタートし、地域の平和と繁栄に貢献する」と述べた。

ネバーティ財務相はまた、トルコが2030年万博へのサウジアラビアの立候補を支持しており、二国の対テロ対策で互いに協力し合っていることを挙げた。

公正発展党のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領とムハンマド・ビン・サルマン皇太子との間で近く行われた会談を評価したネバーティ財務相は、会談は双方にとって有益であり、その結果、投資、ビジネス関係、貿易量が双方にとっても増加するだろうと述べた。

ネバーティ財務相はまた、経済成長を評価し、「国内貿易、国際貿易」「バランスのとれた成長」のおかげで成長が実現できたと強調した。ネバーティ財務相は、これは生産、製造分野の中心となる意欲を示していると述べた。

ネバーティ財務相は、トルコの経済モデルは投資、生産、雇用、輸出をベースにしているとし、「今後、物価やエネルギー価格の下落が、経常赤字の均衡を保つことに貢献するとともにトルコが昨年から直面している全ての問題を解決することになる」と述べた。

■「対インフレで人にフォーカス」

ネバーティ財務相は、過去20年間、トルコ経済がインフラ分野への大規模な投資に支えられてきたことに言及し、「鉄道、高速道路、空港、港といった重要なインフラ投資は完了した。小学校から大学まで、教育、医療分野のインフラ投資も全て完了した。」と述べた。

ネバーティ財務相は、トルコにおける製品の現地化率も高まっているとし、防衛産業では過去20%だったが、現在は80%に達していると話した。

ネバーティ財務相は、トルコで昨年から物価だけでなく輸送費やエネルギー価格の高騰により、インフレが上昇していることに言及した上で、次のように続けた。

「インフレに対抗するため人に焦点を当てた。成長を望んでいるが、人々が職を失うことは望んでいない。製造や生産性を持続していきたい。エネルギー価格にかかる圧力が減ったのは幸運だ。我々はインフレを世界のようには認識していない。ヒューマンベースのアプローチでそれを見ている。人々が職を失うことは望んでいないのだ。彼らが職を失わないように尽力する。」

■12月にはインフレ減速

ネバーティ財務相は、12月にはインフレが減速し、来年はインフレ率25%を目指していると話し、本件を解決する意志は固いと述べた。

農産物の価格が下がったと説明するネバーティ財務相は、インフレに対する昨年の為替攻撃の影響は小さくなったと指摘した。

一方で、ネバーティ財務相は、サウジアラビア財務相や商業相を含むサウジアラビア政府要人と何度も会談を行っており、トルコが一歩を踏み出すことで輸送、エネルギー価格の下落につながると述べた。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:54362 )