米国の選挙でJCPOAの価値が下落 なぜ米国はイランに攻撃してこないのか 米国が衰退途上国であるという吉報(2)
2022年12月07日付 Hamshahri 紙


(続き)
☆米国の選挙の結果はイランにとってどのようなものになるでしょうか?

―米国の選挙の結果は必ずJCPOAに影響を与えますが、他方でまたバイデン政権最初の2年間、立法権と行政権は民主党の手中にあり、トランプ政権の政策を批判さえしていたものです。ともかく現在米国議会は民主党と共和党の勢力下にありますが、JCPOAに関する議論の傍ら、JCPOAにとどまらない他の反イラン活動も共和党の検討事項になっています。
 これは米国の反イラン政策が一層明白になっていることから注意すべき問題です。この問題は覆いが取り払われ、より明白で確実なものになっています。このため1月以降米国は自国の立場を取り繕うことが難しくなるでしょう。

☆米国はイランへの制裁プロセスを継続するつもりですか。またこのプロセスはどこまで続くのでしょうか。

―ええ!JCPOAが合意に至るか否かはさておき、制裁は存在します。米国とイランが存在する限り、制裁も存在することを頭に入れておかなければいけません。この問題は政府とは関係がなく、米国にとってイランでどの政府が政権を担うかは重要ではないのです。革命の前でさえ、当時の政府に対しても米国は多くの制限を設けていましたが、もちろんそれは制裁とは呼ばれていませんでした。最も前向きに捉えるなら、米国はイランを競争者と見なしており、イランで誰が統治するかは米国にとってほとんど重要ではありません。
 革命以前、米国はイラン政府の政策を誘導し、人々は米国の承認をもって様々なポストを得ていました。当時米国がイランで行っていた干渉もイランに制限をかけるもので、イランにとって害をなすものでした。
 イスラーム共和国では制限は制裁に変わりましたが、イランは制裁の下で前進しようと努めました。
 イランの政府が何であろうと、米国の高慢な本質と圧力は存在します。もちろん米国が衰退途上国であり世界での地位を徐々に失いつつあることは吉報ですし、米国が平凡な国に成り下がれば、制裁や圧力といった話はもはや無くなり、長期的に見れば問題は自ずと解決に向かうでしょう。

☆欧州は最近のイランの騒動に関してより激しい立場を取っているようです。JCPOAへの復帰や囚人の交換などを見据えた米国政府の考えによるものでしょうか。

―現在欧州に見られる敵意ある政策こそ欧州の真の行動であり、もし他の行動が見られるなら異常であり偽りです。数か月前、ここ最近の出来事の前に欧州の人々が述べていた言葉は彼ら自身にとっても信じがたいもので、現在の欧州こそが実際の姿です。
 米国と欧州は互いに連携し協力して役割を果たしています。時に欧州が、時に米国が悪い警察になります。そのため連携と協力はこれまでも行われてきましたし、今後も見られるでしょう。欧米は反イラン政策において特に困難を抱えておらず、我々が目にしている姿こそ実際の欧州なのです。数か月前に行われるはずだった囚人の交換はまだ行われていません。これもまた、自分たちの合意を実行に移さない米国人の不誠実を示す例です。国家間での囚人の交換はよくある一般的なことです。互いに囚人を収容している国同士は、往々にして囚人を交換する場合があります。
 ソ連と米国の間の冷戦最盛期に囚人の交換が行われたように、この措置は国家の良好な関係を必要としません。しかし米国は持ち前の汚れた心で囚人の交換を中断しているのです。

−(3)に続く−

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( 翻訳者:OK )
( 記事ID:54714 )